独立当初、とある税理士の方といくつかの会社と税理士法人を共同経営する話がありました。

実際、定款も作成して税理士法人を設立する直前まで話がいったのですが、資金調達やその他の諸事情によりその話は立ち消えになりました。

今となっては、それでよかったと思っています。

意思決定者が複数いる状態は難しい

共同経営の難しいところは意思決定者が複数いる点です。

何をするにも、双方の意見が一致していなければ先へ進めません。

場合によっては、いつのまにか上下の関係ができてしまう可能性もあります。

よほどの信頼関係がなければ、フラットな関係を保ち続けるのは難しいでしょう。

好きな事ができなくなる可能性も

共同経営の場合、自分の好きな仕事スタイルを貫くのが難しくなるかもしれません。

例えば、税理士法人でしたら事務所をどこにするか、会計ソフトはどうするか、従業員は雇うのか、営業はどのように行うか・・

これらを1つ1つ共同で決めていかなくてはなりません。

どうしてもすれ違う部分が出てきてしまいます。

事業の方向性も後々問題になることが多いと思います。

私の場合拡大志向はなく、顧問は目の届く範囲で、を希望していましたが相手方はとにかくお客様を増やす、将来的には従業員を雇って業務を広げる、といった拡大志向を持っていました。

既に目指す方向性が違っていたのです。

このような状態で始めても、いつかは衝突してしまいますね。

仕事において何を重視するか

私が独立するにあたって重視したかったのは、

  • 自分自身がお客様に直接サービスを提供する
  • 自分の目の届く範囲で、質の高いサービスを提供する
  • 時間とお金のバランスをとった働き方をする

ことでした。

こういった働き方を目指すのであれば、誰かと共同経営を行うといった選択肢は最初から外れていたでしょう。

当時は、自分の軸が定まっていなかったので良い話だと思ってしまったのかもしれません。

話し合いを進めていく中でなんとなく違和感を感じていたものの、直前まで進めてしまいました。

今となっては直前でとどまってよかったと思っています。

自分の軸を固めるためにも発信は有効

私は独立当初からこのブログを書いています。

正直、このブログを書いていなかったら今でも軸がブレブレだったかもしれません。

共同経営の話が出てきてなんとなく感じた違和感は、自分が発信していることとやろうとしていることとのギャップを感じたからかもしれません。

目先のお金や地位、名誉をばかりを考えると必ず人は不幸になると思います。

自分が本当に望んでいることは何か、日々発信していくことで自分の間違った行動に歯止めをかけることが期待できます。

まとめ

共同経営は難しいですが、事業の方向性も一致しており、信頼関係のある者同士であれば問題ないと思っています。

苦手部分を補いあったり、アイデアを出し合ったり良い面もあるでしょう。

それぞれに合った働き方をすることが大切です。

編集後記

昨日は、午前中明後日のセミナーのリハーサルをしてから午後は渋谷で税務相談。

前職の青山一丁目へ通っていた時はよく寄っていた渋谷ヒカリエ内でした。

懐かしいなあと思う反面、時間に余裕がなかった頃を思い出し少し複雑な気分でした。

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