毎月分配金が出て助かる?

先日義母と話をしていたときのことです。

「毎月分配型の投資信託に入っているから、分配金が入ってきて助かる」

と言っていました。

これを聞いてちょっと気になったので

  • 分配金の原資は自分の投資資金から出ている(戻ってきているだけ)を知っているか
  • 分配金が毎月出た時点で所得税が課されていることは知っているか
  • 信託報酬など運用にかかわるコストがかかっていることは知っているか

を尋ねてみてもどれも理解していないようでした。

聞いたところ、銀行の担当者から説明されそのまま購入したとのこと。

担当者が全く説明しなかったのか、不十分な説明だったのか分かりません。

個人的には毎月分配型の投資信託のほとんどは金銭的にメリットがあると思わないのですが、個々が理解して買っているなら問題ないです。

問題だと思うのは、上記の例のように「理解していない商品」に自分の大切なお金を預けてしまっていることです。

理解できないものにお金を投資するのはやめよう

世の中には理解が難しい金融商品が出回っています。

前述した毎月分配型の投資信託もその一つですが、毎月分配金が入る、という分かりやすいメリットだけが強調され高齢者を中心に人気があります。

しかし自分が理解できていないものにお金を投資することにより、上記の義母のように知らず知らずのうちに損をしている可能性があります。

分からないものに投資するくらいだったら、普通に手元に現金として残しておくか、銀行の普通預金(ペイオフを意識して1行あたり1000万円以下にしておく)に入れておく方がずっと良いと私は思ってしまいます。

人に勧められたものでも自分で納得してから買う

銀行の担当者だけでなく、知人からも金融商品を勧められることがあります。

「保険」なんかはそうですね。

とてもよくないなのが「付き合いだから」と気軽に契約してしまうことです。

知人が保険外交員だったりするとつい情けで・・という方もいます。

でも保険の支払いはずっと続くことを考えたらこの考えは大変危険です。

下手をすればいらない特約がてんこ盛りの保険に加入して莫大なお金をつぎ込んでしまう可能性があります。

自分のお金をコントロールできなければ人生もコントロールできない

自分で理解できていない、納得していないものにお金を投資してしまうのは自分でお金をコントロールできていないことと同じです。

お金をコントロールできていない=自分の人生もコントロールできていない

ということにもなってしまいます。

自分のお金をコントロールするためには、「何に自分のお金を投資するか」を自分で判断できるようになる必要があります。

その際必要なのは自分が何を成し遂げたいのか、という目標とリスク管理・複利計算や利回りなど最低限の金融の知識だけです。

銀行員と対等に話ができるようになる必要はありません。

(実際、複雑なデリバティブとかオプション取引とか私は理解できません)

お金の使い方はそのままその人の生き方に直結します。

自分で理解して、納得するものにだけ自分のお金を使いましょう。

編集後記

横浜の法人会で新設法人の研修講師をすることになりました。

法人設立に必要な届出書から会計・税務の基礎まで1時間程度話します。

人前で話す良い訓練になりそうです。

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