まだまだ副業禁止の会社が多いですが、副業OKとする会社もちらほら出てきました。

有名なところで言えばサイボウズでしょうか。

社長自ら、「社員の副業は、把握していない」と公言しています。

会社に所属しながらも、自分のビジネスを持つ人を応援する姿勢が共感できます。

最近、副業と同じ発音ですが「複業」という言葉を聞くようになりました。

この言葉の意味を知って、これからは副業ではなく複業の時代がくる、そして税金が国民にとってもっと身近なものになる、と思ったことを記事にしてみます。

「複業」とは?

複業とは、はっきりした定義はまだ定まってはいないものの私個人としては

「本業・副業区分なく、すべて自分のビジネスとなる活動」

だと理解しています。

「副業」は、会社員勤めの方が週末他でアルバイトをするとか、空いた時間に原稿を書くなどのイメージがありますが、複業はすべての活動が関連しあっている状態をイメージしています。

つまりは、どれも「本業」ということでしょうか。

また、複業はプライベートとビジネスとの境も曖昧な印象です。

遊びでやっていたことがビジネスにつながる、それも複業の魅力ではないでしょうか。

複業は会社員のモチベーションをアップさせる

副(複)業禁止を掲げている企業は、副(複)業を認めることによって本業に支障がでる、という理由が多いようです。

しかし、実は逆の場合の方が多いのではないでしょうか。

会社内では自分がやりたいことをすべてできるわけではなく、人事異動などで望まない部署に異動になるときがあります。

そんなときに自分のやりたいビジネスを複業として認めてもらえれば社員にとってモチベーションアップ、経済的な安定性を得られるなどメリットがありますし、複業で培ったノウハウを会社内で生かすことも可能です。

もちろん就業時間内に他のビジネスを行うことは禁止するなどルールがあるのは当然ですが、最初から「副(複)業禁止」と全面的に掲げるよりはむしろ好きに行動させるほうが人間は成長できるのではないでしょうか。

子どもの教育もそうですね。「〇〇禁止」と掲げるよりは「最低限のルールを守らせたうえで、好きな事を思いっきりやらせる」方法の方がうまくいきます。

複業の時代は、税金をコントロールするチャンス

会社員であれ、フリーランスであれ、起業家であれ、複業の時代には税金の知識は必須になると考えています。

特にずっと1つの会社に勤めてきた会社員であれば、一度も自分の税金がどのように計算されているか確認したことがないという人も多いでしょう。

会社員が他にビジネスを持つ場合、

  • 他の会社でも会社員として働く
  • フリーランスで事業を始める
  • 法人を立ち上げて事業を始める

の方法があり、組み合わせになる場合もあるでしょう。

まず、どのような場合にどの税金がかかるかを確認することが大切です。

上の例でいうと、

  • 他の会社でも会社員として働く場合→他の会社で受け取る給与所得には所得税がかかる。
  • フリーランスで事業を始める→事業の内容によって不動産所得、事業所得など個人の所得になり儲けた金額に所得税がかかる。
  • 法人を立ち上げて事業を始める→法人が儲けた利益に法人税、地方税等がかかる。自分に給料を払った場合には給料に所得税がかかる。

となります。

所得税、法人税は計算構造も税率も全く違うのでそれぞれの特徴を把握しておく必要があります。

今まで会社に任せておけばよかった税金計算を自分でやるなんて面倒になる、と思う方も多いでしょう。

しかし、逆に考えれば自分で自分の税金をコントロールできるようになるチャンスでもあるということです。

現在の日本では、自分で税金計算を行わない会社員の方が大半をしめているので猶更です。

また、税理士に任せる場合でも、基本構造は理解しておいた方が良いでしょう。

「全く分からないのでお任せします」状態よりは、有効なアドバイスを受けられる可能性が高くなります。

複業は、自分の人生とお金(税金を含め)をコントロールする機会を得るチャンスだと思っています。

まとめ

最近よく聞くようになった「複業」について思うこと、税金について書きました。

きっかけは、会社員でありながら自分の法人を立ち上げている方の話を聞いたところからでした。

一つの会社に定年まで勤めあげることが当たり前だった時代からは考えられないことですよね。

自分のビジネスを複数持つ複業という働き方は、今まで一つの会社に勤めてきた人から見れば大変なことかもしれません。

全ての人がそのような生き方をする必要があるわけではないけれども、自由な選択肢が増えるといった意味で大きな進歩だと思っています。

編集後記

会社勤めを辞めると、予防接種はつい忘れがちですね。

我が家はインフルエンザにかかるのは私だけ(予防接種も毎年受けているのに・・)なので早めに受けなければ。

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