経営者が知りたいのはリアルタイムの業績

今日HPからお問い合わせをいただいたお客様とお話しをしたときのこと。

今頼んでいる税理士さんは

「リアルタイムで会社の業績を知りたいのに依頼の電話をして、資料を送って、それから2週間後くらいに返事が来る」

ということでした。(記帳は税理士が行っているようです)

そこで、リアルタイムで管理できるクラウド会計を考えてみたいと言ったところあまり乗り気ではない返事が来たようです。

決算も、「過去の結果」である納付額を提示されて終わり。節税対策などは進んでしてくれないそうです。

この話を聞いて、いかに経営者の方が望んでいるサービスと(一部の)税理士が提供しているサービスとにギャップがあるのかを考えさせられました。

そして、自分が以前勤めていた会計事務所や一般企業で同じようなことを行っていたことを思い出しました。

過去の数値をまとめるのに忙しい会計事務所・一般企業の経理部門

個人事業や零細企業を多く取り扱っている会計事務所の場合、経理丸投げの記帳代行を行っているところがいまだに多くあります。

表向きは「月次決算サービス」という名目でも、処理が間に合わず、3、4か月前の入力を行っている場合もざらにありました。

そして比較的小さな一般企業の経理部門でも月中は他の業務に追われて経理処理ができず、月末に慌てて1ヶ月分の伝票入力を行う場合もよくありました。

このような「過去の数値のとりまとめ」は確かに必ず必要な業務ではあるものの、経営者の皆様の意思決定に役に立つのでしょうか。

1ヶ月も2か月も前の数値をまとめていること自体、付加価値のある業務とはとても思えません。しかし、特に会計事務所ではそれがメインの仕事でありました。そしてそのことに疑問を持つ人はいませんでした。

個人事業・中小企業だからこそスピードが大事、そのためには日時決算が必須

個人事業・中小企業にとって大企業に勝てるものの1つは「スピード」ではないでしょうか。

意思決定者が少ない分、業績をリアルタイムに把握し、すぐに行動ができるのが個人事業・中小企業の強みだと思います。

そしてその「スピード」を保つために必須なのが「日次決算」だと私は考えます。

旧態依然の会計事務所のように、資料をもらって、職員が会計ソフトに入力して、帳票を出して、お客様へ送付して・・ではスピードは断然落ちます。

例えばクラウド会計のように、経営者の皆様が、「いつでも、どこでも」自社の損益を確認できる。それが今後必須になると思います。

また、会計ソフトへの入力は考えている以上に時間がかかります。余計な機能が多いからです。(振替伝票入力など)

今のところ一番効率化できるやり方としてはクラウド会計による口座自動取込+Excelによるデータ入力(現金取引等)、ソフト取込ではないかと思います。

もちろんクラウド会計が向いていない現金商売をメインにしているところもあるとは思いますが、いずれにしても会計ソフトだけでなくExcelを効果的に利用することが日次決算の肝だと考えます。

まとめ

今まで月次決算の数値を出すのに1週間~1ヶ月近くかかっていたのをリアルタイムになんて無理、と考える人も多いと思います。

しかし大企業を除いて、ほとんどの個人事業や中小企業は日次決算は可能ですし、そうなっていくべきだと私は思っています。

幸いなことに日次決算のツール(クラウド会計による口座自動取込・Excelアップロード機能など)は揃ってきています。

過去の数値は必要ではありますが経営者が知りたいのは今の業績です。会計事務所からやり方を根本的に変えていかなければいけないと思います。

編集後記

今日は横浜みなとみらい地区の夏休み最大の花火でした。(神奈川新聞主催)

私の住んでいるマンションは高層マンションではありませんが(6階)、たまたま前が川と駐車場しかないので大きな花火は部屋から見ることができます。

去年は近隣の線路の架線が断線して電車が止まり線路を歩く人が大勢いて騒然としていたので少し心配でしたが今年は大丈夫でした。

ファイル 2016-08-02 20 27 11

税理士試験を受けていた時はいつもこの花火を見て「よし!頑張るぞ!」と気合入れていました。

今年の試験まであとわずか。試験を予定されている方は体調に気を付けてください。

« »