生成AIに対する本当のハードルを考えてみた
1/92025
カテゴリー:AI
2024年7月時点で、日本人の個人としての生成AI利用率は約10%というニュースがありました。
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA036VW0T00C24A7000000
ビジネス利用だともう少し増えるのかわかりませんが、
そう変わらないのだとするとまだまだ低い水準にあると言えます。
生成AIを触るのに必要なスキルやハードルはあるのか、考えてみました。
※2024年に行ったWebセミナー
生成AIを触るのに特別なスキルは必要ない
2022年11月からChatGPTなどの生成AIを使っていますが、
特別なスキルは必要なく使えています。
始めるだけだったら、今すぐだれでも利用できます。
アカウントを作って、質問を投げるだけ。
もちろん「上手なスクリプト(命令文)の書き方!」
などのTipsはネットや本でたくさん出回っていますが、ぶっちゃけ使ってれば慣れます。
私は自分でホームページを作り、
プログラミングやRPAで業務効率化していますが
それらに比べたらずっと簡単です。
ですので、生成AIを「触る」こと自体は全く問題ないはずです。
原因は、「疑問がない」ことでは
じゃあなぜここまで生成AIを使う人が少ないのか
ひとつは、
「何に役立つかわからない」
が考えられます。
でも、これも使い続けていないとわからないことなので
触ることができない理由が他にありそうです。
そこで、思ったのが、
実は多くの人は
「疑問がない」
状態なんじゃないかと思ったんですよね。
つまり、生成AIに聞きたくなるような「問い」がない。
これは、使いこなすスキル以前の別の問題なのではと考えました。
抽象化、具体化スキルを教えられていない
言い換えると、自分の仕事を自在に抽象化、具体化することができていない→だから指示したいことも出てこない
ということでは。と思ったんです。
仕事には、大きな目的があり、そのための日々の細々とした業務があります。
私が大事だと思っているのは、まずは自分の仕事を上空から眺める感じで大きく捉えたうえで(抽象化)、日々の業務を考える(具体化)ということです。
このようにすれば、大きな目的が達成できるなら今のやり方にこだわる必要はない、という発想がでてきやすいんですよね。そのような主体性が持てたときに、生成AIは壁打ち(企画や構想)や、具体的な解決策(プログラミングコード生成等)に大いに役立ってくれます。
でもこの大きな目的から自分がやるべきことを考えていくやり方は、学校でも会社でも教わっていないですよね。基本は、上からの指示。だからこそ、「聞きたいことがない」「というか逆に何するか指示してください」が染み付いてしまっているのではと仮説を持っています。
かの有名な芸術家・岡本太郎は、1950年代に書かれた本の中で日本の教育を「いつも教わるだけの屈辱的な教育法」と鋭く批判をしていますが、そういったことがこの生成AIに対する積極性にも現れている気がします。
結論、生成AIを使うのに特別なスキルは必要ないけど、自分の仕事を抽象化し、具体に落とし込み、「これ、なんとかできるんじゃないか」という「問い、疑問」を持つ力は必要と考えます。
そのためには、日々小さなことでも立ち止まって自分なりの「なんで?」を大切にすることが必要だと思っています。(「この業務、めんどくさい!!なんとかできんのか!?」というのも立派な問いですね)
編集後記
昨日は、以前ご相談いただいた非居住者の方から再度相談。
日本に帰国した後のご相談でした。
リピートは、やはり嬉しいですね。
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