税理士資格は食えない、という意見に対する所感
8/142020
カテゴリー:税理士・税理士試験
税理士が「食えない資格」と言われて、久しいです。
私がまだ試験勉強をしている10年くらい前から言われていました。
税理士資格は食えない、ということに対する所感を書いてみます。
あるとないとでは意識に雲泥の差
資格は意味ない、という主張もありますが、
実際に無資格のときと資格ありの今の状況を比べると
意識に雲泥の差があります。
というのも、いくら経験を積んだとしても
税理士のような国家資格の場合
無資格ではできないことがたくさんあるからです。
税理士の方の補助がメインの仕事と、
実際に税理士としてお客様と接する仕事では
責任の重さややりがいが全く違います。
食える食えないに関わらず、
このやりがいを感じるために資格取得を目指すのもありだと思っています。
資格がなければ独立できなかった
独立志向の強い人も、資格は必要だと言えるでしょう。
もし私が資格を持っていなかったら、
独立なんてできなかったでしょうし、
独立しようとも思わなかったでしょう。
組織で働くことが苦痛で仕方がないことは自覚していたので、
そのような意味でも私には資格が絶対必要でした。
食えない基準は、ひとそれぞれ
○○の資格は食えない、ということを聞くと
「食えない」はどれくらいの基準なのかな、
と思うことがあります。
家族の有無、住んでいる場所、価値観、
といったことで食えない基準というのは変わってくるはずです。
ですので、自分が目指したい基準があればそれを目指すべく
努力していけばよいわけで、ふわっとした「食えない」発言は気にしないで良いと思っています。
単価の低い仕事もしたければすれば良い
もうひとつよく聞くのが、
「経理代行、申告書作成はテクノロジーで自動化されるから単価が下がる」
ということです。
確かに、これは一理あると思います。間違いなく安くなるでしょう。
とはいえ、だから?という感じもします。
どうしても数字が苦手、かつテクノロジーも疎い、なので人に経理・税務をすべてやってもらいたい。
そういった需要は今もたくさんありますし、
今後もなくならないでしょう。
単価が低くなってもこういう仕事をしていきたい、という方
であれば堂々と行っていくのもありではないでしょうか。
(売り方を工夫すれば単価アップも狙えるかもしれませんし)
もちろん時代のトレンドに乗って、
経理代行・申告代行ではなく
税理士+αでコンサルティング業務を強化するのも自由です。
とにかく稼ぎたい人もいれば、時間と心の余裕を優先させたい人(私です)もいます。
それに税理士資格を持っていない人、全く違う仕事をしている人がよく「食えない」と
言っている気がしますが、税理士は「経理・申告代行」を100%行っているのだと思っている方が多いようです。
実際やっている側からすると、税理士という仕事は拡張性が高く(税金はすべての仕事に関わるため)、
可能性は無限大と感じています。
私自身は、
税理士資格があればずっと食える
とも思っていませんし、
かといってこの先食えなくなる、とも思っていません。
先のことは正直わからないので、
移り変わる世の中にアンテナを張りながら
日々軌道修正し、試行錯誤していくだけです。
これは税理士に限らず、どんな仕事にも言えることではないでしょうか。
周りのふわっとした意見に流されず、
自分で考え行動することによって
「食えない」発言は気にならなくなります。
特にこれから受験される、という方は
このような発言を気にせず、目の前の試験に集中することが大事だと思っています。
編集後記
昨日は、岩手のお客様と2時間みっちりとZOOMで打ち合わせ。
いろいろと整理ができました。
最近のあたらしいこと
Udemy Bootstrap講座修了