私は1年半前に税理士開業しましたが、開業以来ずっと自宅兼事務所です。

フリーランス、特に士業は事務所を借りて行うのが世間では一般的ですが、自宅兼でも今のところ支障なく業務を行えています。

なぜ支障なく行えるのか、その理由を書いてみます。

顧問業務を多く取らないようにしている

顧問業務は、期間も長くなり機密情報も多く扱います。

業務の中で顧問業務の占める割合が多いのであれば、事務所はあった方が良いかもしれません。

ただ私の場合は全業務に占める顧問業務の割合は半分程度です。

あとの半分はスポット業務、執筆など違う仕事に充てています。

ひとりフリーランスを継続しようと思っているのと、顧問業務の質を確保するために数を増やしすぎないように気をつけています。

以前は紹介会社も一部利用していましたが、それもやめてHPからの問い合わせのみになっています。

そのため新規の顧問業務は年に数件程度で、それほど増えていません。

余裕を持って対応できる数も限りがあるという理由もありますが、顧問業務を取りすぎるとどうしても機密情報や紙の管理が増えて自宅兼では難しくなってしまうからです。

税理士の場合顧問業務が少なければ専用の事務所がなくても十分可能だと思います。

人を雇わないようにしている

今のところ誰かを雇って仕事をしようとは思っていません。

誰かを雇うことになったら自宅兼事務所は難しいでしょう。

(生活感溢れる部屋を見られるのも気が引ける・・)

 

固定電話・FAX・紙が必要な仕事をしない

事務所が必要な理由として、事業用の固定電話やFAXを取り付けたり、書類の管理をしなければならないということが挙げられます。

わたしの場合開業当初から事業用の固定電話・FAXは自宅にも取り付けませんでした。

普段のやり取りはメールかチャット、緊急の場合は携帯電話でするので問題ありません。

また、書類の管理もなるべくクラウド上にしており、紙は打ち出さないように気をつけています。

紙が必要な仕事を取ってしまうと、自宅兼ではやっていけなくなる可能性があります。

なるべくミスマッチをなくすために、ペーパーレスを図っている旨はHPでアピールしているので今のところ紙が必要な仕事はほとんどありません。

集中できる仕組みを作る

「自宅兼だと集中できないのでは?」

という意見もありますが、わたしの場合それは全くありませんでした。

事務所として利用している部屋は他の部屋とは隔離されていますし、集中する仕組みをITで取り入れているため(現在「Task Chute」というソフトを使っています)集中できない日はそれほどありません。

むしろ移動時間がないためすぐに仕事に取り掛かれるのがすごく気に入っています。

家事を合間にできてストレスが溜まらないメリットも。

工夫次第で、自宅で集中できる仕組みづくりはできます。

本人の性格・家庭の状況も関係

自宅兼事務所でやっていけるかは本人の意向や性格・家庭の状況ももちろん関係しています。

最初から大きな事務所で!事務所持ってなんぼ!と思っている人は自宅ではモチベーションも上がらないでしょう。

誰かとワイワイ作業をすすめるのが好きな人も自宅で1人は向いていないかもしれません。

小さなお子さんがいる家庭でも自宅で集中して取り組むのは難しいでしょう。

私の場合、

日中は自宅には自分ひとりだけになること、

元々引きこもり気味でひとりで作業するのが全く苦ではないということ

ということが影響しています。

開業したら必ず事務所!ではなく自分の性格や家庭の状況も加味した上で総合的に事務所を持つかは判断するのが良いでしょう。

まとめ

開業してから、今のところ事務所の必要性を感じず、支障なく行えている理由を考えてみました。

工夫次第で、自宅兼事務所は十分可能です。

ただ仕事をしながら意向も変わっていく可能性もありますし、都度軌道修正しながら仕事のしかたを探っていけば良いと思っています。

編集後記

今日は、対面相談、租税教室のリハーサルなど。

対面相談は、ビットコイン関連でした。

ビットコインは、様々な取引形態が出てきているのに税務が全く追いついていません。

原則論を伝えることしかできませんでしたが、実務上損益管理は正直難しいかなと・・

それでも少しでも安心してもらったのでよかったです。

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