【お勧め本】「これからを稼ごう 仮想通貨と未来のお金の話」堀江貴文さん著ー「お金」を考えるきっかけになる
7/42018
カテゴリー:本
堀江貴文さんの新著「これからを稼ごう 仮想通貨と未来のお金の話」を読みました。
堀江さんの本は好きでだいたい読んでいるのですが、仮想通貨について語った本は初めてなので速攻予約しました。
ほとんどの人が無意識に支配されている「お金」の考え方を仮想通貨を題材に説明していて、共感できる部分がたくさんありました。
お金は、信用を数値化したもの
堀江さんは、「お金は、信用を数値化したもの。紙幣そのものに価値はない」ということを強調しています。
例えば仮想通貨の信用とは何かを考えた場合、それは「数学的なテクノロジーによる裏付け」と表現しています。
「仮想通貨は価値の裏付けとなるものがない、怪しい」
という声も聞きますが「信用を数値化したもの」と考えれば納得です。
秘密鍵と公開鍵、ブロックチェーン、分散型台帳、P2Pシステム、proof of work、複雑なハッシュ計算、マイナーたちのインセンティブ・・これら絶妙なシステムが信用されて機能しているのが仮想通貨と考えればわかりやすいです。
仮想通貨はボラティリティが高く不安定、とは言いますが、
それでは法定通貨は信用できるものなのでしょうか。
堀江さんは「法定通貨は意外といい加減」と書いています。
確かに、トップの一声で貨幣量が調整されたり、為替に影響が与えられたりすることを考えれば決して100%信用していいものだろうか、という疑問はあります。
余談ですが、税理士が学校で行う「租税教室」という税金の基本を教える授業で、1億円のレプリカを出す(税金の金額を実感してもらうため)場面があるのですがいつも違和感があります。
「お金は信用を数値化したもの」と考えれば、実際の紙幣を見せてもあまり意味ないのでは。
(今100万円以上の現金に遭遇する機会って、危ない商売をしている人くらいかと)
逆に「紙幣自体に価値がある」と勘違いしてしまうかも。
「国は信用があるから、国民から税金を徴収できるんですよ」と言う方が良いのではと。
すみません、余談でした(^_^;)
仮想通貨は「便利な世の中」を作るもの
日本で仮想通貨というと、「お金儲け」「投機」のイメージがついてしまっていますが、
堀江さんはきっかけは投機であっても
「便利な世の中が形成されることがもっとも重要」
と書いています。
これは私も同意で、私自身も早いうちから仮想通貨の仕組み、考え方に惹かれて購入した1人ですが
「良い世の中に変わっていく」ことを期待して、ワクワクして、という気持ちの方が「儲かる」よりもありました。
実際瞬時に価値を送付できる、VALUのような今まで目に見えなかった「価値」を認識できるようになる、などテクノロジーを身近に感じることができました。
今の仮想通貨の状況はインターネット黎明期に似ていると思います。
一部のマニアしか行なっていなかったインターネットが大勢の人に利用されるようになりました。
最初はほとんどの人が「インターネット?怪しいでしょ」と思っていたはずです。(私も)
仮想通貨も最初は一部のテクノロジー好きな人、中央集権的な組織に異議のある人が集まって「なんか面白そう」から始まったものです。
仮想通貨の一部分(お金儲け、投機)だけ見るのではなくその先の世の中を見通してみるとだいぶ印象は変わってくると思います。
仮想通貨は「絶対」だと思っていた「お金」の存在を考えるきっかけに
堀江さんは、仮想通貨の存在について、以下のように書いています。
仮想通貨という存在は、これまでお金というものを絶対視してお金に縛られていた多くの一般の人たちに、”気づき”もしくは”気づきの芽”みたいなものを、もたらす可能性があると思う。
それは、お金というものの本質についてだ。
お金というのは、人の共同幻想の産物なのだ。
お金が「人の共同幻想の産物」だとしたら。
「お金のために」働いている人たちは幻想のために働いていることになってしまいます。
私もそう思い込んでいた1人でした。
しかし、
毎日ものすごい相場の動きを見ていた仮想通貨保持者として、
お金ってなんだろう?という根本的な疑問を持ちました。
実際、仮想通貨を購入して儲けた人、損した人それぞれいると思いますが大事なのは
「今まで絶対だと思っていたお金を考えるきっかけになった」
ということではないでしょうか。
自分の居場所を「選択できる」ということが重要
堀江さんは仮想通貨を万能だとは思っていないと書いています。
私自身も、仮想通貨がすぐに法定通貨のように使われるとは思いません。
それでも仮想通貨の仕組みを使って自分の居場所を選択できる世の中になればいいと思っています。
例えば、通貨の選択もその一つです。
堀江さんは、仮想通貨やトークンだけで回る国から独立した経済圏を「トークンエコノミー」と書いています。
私もどちらかというと法定通貨と交換できない仮想通貨があっていいんじゃないかと思っていて、
その方が仮想通貨の本当の実力が浸透するのではないかと思っています。(税金計算も大変ですし)
そんな信用蓄積による独立した経済圏が仮想通貨を軸としたテクノロジーに支えられることにより、日本がより良い方向へ変わっていけばいいなあと。
信用蓄積の社会で豊かになれる人とは、「お金との交換ができない独自の価値基準を持っている人」と堀江さんは表現しています。
法定通貨、仮想通貨どちらかが良いという論争ではなくて、重要なのは今まで選択肢がなかった自分の居場所を「選択できる」ことだと思っています。
まとめ
堀江貴文さん+仮想通貨と見て「これは買わなくては!」と速攻予約・購入した本ですが得られるものがたくさんありました。
仮想通貨の基本的な仕組みも解説してあるので基本書としてもオススメです。
編集後記
昨日は、税務顧問のご依頼をしていただいた方にお会いしにみなとみらいへ。
引っ越してからオシャレなところへは行っていなかったのでみなとみらいが新鮮でした(^_^;)
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