AIに対する過大評価・過小評価をやめて正しい知識を身につけよう
10/82019
カテゴリー:AI
AI(人工知能)はテレビ、新聞、書籍などでも用語が溢れており
聞いただけで「むむっ」と身構える人も多いのではないでしょうか。
少し前に「AIでなくなる仕事」
といった形で煽るニュースもありましたし、AIに対する人の反応はそれぞれかと思います。
私自身、今後のしごとにAIは切り離せないものと思っているので(なんせAIでなくなる仕事に税理士が入ってますので)、
基本的な知識、動向は見守っています。
参考記事:
そこで感じるのは、
AIに対して過大評価している側面と、過小評価している側面があるのでは、ということです。
※AIにできないことを知ることが大切です※
AIを過大評価している側面
よく商品やソフトなどに
「人工知能搭載!」
と書いているものがあります。
人工知能には「特化型」(特定の決まった作業を遂行するためのもの)
と「汎用型」(特定の作業に限定されず人間と同様の汎化能力を持ち合わせるもの)
に大きく区分されますが、
現在主流となっているのは「特化型」のほうです。
2045年にシンギュラリティ(技術的特異点。人工知能が発達し、人間の知性を超えること)がおきる、
という予言があります。
この話で「AIは怖い」というイメージがついたのかもしれません。
ただこのシンギュラリティが前提としているAIは実現できるか非常に微妙な「汎用型」です。
よくAIのイメージ図みたいなものでロボットが描かれていますが、
(映画に出てくるやつもそうかと)
実際にそのような知性を持つ汎用型AIを作ることができるのかというと、「ありえない」という専門家もいるようです。
機械学習=機械が能動的に学ぶことではない
AIの勉強をすると、「機械学習」(データからパターンや特徴を見つけて未来のデータに対して予測を行う)という言葉が出てきます。
例えば猫の画像をたくさんとりこむことで特徴を見つけ出して、初めて見せる画像に対しても
「それは猫である」という推論をさせることが可能となります。
「学習」というといかにも機械が自分で学んでいくといったイメージがありますが、
訓練用データセットを集めるのも、
報酬を与えて学習を強化させるのも
人間です。
そしてその予測結果はあくまで複雑なアルゴリズムを使った「計算」です。
冒頭で紹介したこちらの本には、実際に機械学習を使ってタイタニック沈没事故の生存者を予測していますが、
関数など見ても全く意味不明でした・・が、計算なんだなあということはわかりました。
ルールが非常に限定された(例えば囲碁など)状況ではAIは「大量のデータ」「計算」によってその効力は発揮しますが、
知性が必要とされる状況(例えば複雑な交渉をする場合など)では効力を発揮しないでしょう。
そういう意味では「AIで人間並みの仕事ができる」というのは現時点では言いすぎだということがわかります。
AIを過小評価している側面
AIは過大評価されるとともに、過小評価もされている側面があると思います。
先程「ルールが非常に限定された」状況ではAIは効果を発揮すると書きましたが、
囲碁などのゲーム以外にもそのような状況は既にあるのではないでしょうか。
例えば役所での手続です。
「こういうことをするときは、この手続き」
といったことがあらかじめ決まっています。
また、AI以前に「もう既にITで必要ない仕事」
というのも存在していると思っています。
しばらくはそういった仕事も残るかもしれませんが、
井の中の蛙にならないためにも、いざというときに備えるためにも
AIを自ら学び「AIにできること・できないこと」を知っていることは大事だと思っています。
まとめ
AIは過大評価・過小評価されている側面があると思い書きました。
編集後記
昨日は、新規の問い合わせ対応を。会計ソフト会社の紹介ページからの依頼でした。
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