フリーランスにとっての無料と有料の線引きは大切
6/152017
カテゴリー:独立開業
勤務時代は、上司から「これやっておいて」と降ってきた仕事をただこなすだけでよしとされました。
良く言えば振ってきた仕事について毎回「これは無料で受けるべきか?有料で受けるべきか?」と考える必要もなかったと言えます。
しかし、独立してからはそうもいきません。
無料で提供するサービスと有料で提供するサービスとの線引きをしっかりしておかないと、後々自分の軸がぶれてしまい自分のサービスに自信が持てなくなってしまいます。
無料メニューと有料メニューの境界線
私の場合、無料メニューと有料メニューの境界線は次のとおりにしています。
- 無料メニュー・・・ブログ・税務記事での情報提供
- 有料メニュー・・・税務顧問契約、個別相談その他のスポット契約サービス
無料メニューの1つの当ブログは、自分を知っていただき、選んでいただくための位置づけです。
また税務記事は、広く一般の人たちに役に立てるような税務の知識を提供し、私の得意分野を知ってもらうための位置づけです。
上記の2つは実際に私からサービスを受けても良いと思っていただくための前段階的なサービスとなっています。
一方有料メニューの税務顧問契約、個別相談等のスポット契約は、1人1人のお客様に合ったオーダーメード的なサービスの位置づけです。
そのお客様特有の税務リスクを検討したり、個別の悩みについて自分の知識・経験を基にお答えするサービスです。
このように普段自分で行っている無料・有料サービスを整理して線引きを作っておくことが後々ブレない軸となっていきます。
有料メニューのはずが無料メニューになっていないか注意
私は自分の仕事の無料・有料の境界線が曖昧であったために自分の軸がブレてしまった経験があります。
税理士として独立した後、それほど仲の良いわけでない同業者(税理士ではありません)から海外取引の税務についての事例相談を受けました。
私が以前国際税務に携わっていたから聞いてきたのでしょう。
一応本で調べたり、シミュレーションをして相当の時間をかけた上でお答えしました。
そのときの相手の対応が
「ありがとう~今度食事おごるよ!」
という感じでした・・。
正直、それほど仲が良い訳でもない人と食事をしている時間があるくらいだったら、ブログを書いたり、契約してくれているお客様に対してのサービスを向上させる時間に充てたいと思いました。
相手と普段どのように接しているかも関係しますが、正当な対価は基本的にはいただくべきだと思いました。
次に、つい先日あった話です。
面識のほとんどない方から突然メールが来て、税務相談を受けました。
内容は簡単に答えられる内容でもなく、調べる時間も必要なものでした。
迷いましたが、前回の反省からこういったタダで情報を得ようとする人たちが一定数いることに気づいていたので、やんわりとお断りしました。
一度軸を決めたらブレないようにする
先ほど書きましたが、実際の事例やそのお客様に合ったオーダーメード的なアドバイスは有料メニューとしています。
無料で自分の知識と経験に基づくアドバイスをしてしまったら、現在有料でサービスをさせていただいているお客様に対しても失礼になってしまいます。
一度自分の中で軸を決めたらぶれないようにするのが大事です。
もちろん普段からお互い助け合っている人の間で、意見交換することについては問題ないと思っています。
その境界線もまた難しいわけですが(逆に仲が良すぎてなんとなく断れない場合もあるでしょう)・・自分で決めたルールは守っていく心構えはやっぱり必要です。
まとめ
自分への戒めのためにも、フリーランスにとっての無料と有料の線引きは大切ということを書きました。
自信をもってお客様に自分のサービスを提供できるように、自分で決めた線引きは自分で守っていきましょう。
編集後記
昨日は、ひょんなことから以前お世話になった派遣会社の営業の方とお食事。
「戸村さん、お元気そうでよかったです!」
とのことで・・派遣社員やっていたときは相当疲れた様子だったのかと(^^;