数字でざっくり考える癖をつけて自分の身を守る
9/142017
カテゴリー:クラウド会計・経理
とある会計の本を最近読んだのですが、そこにFC(フランチャイズ)経営の仕組みが書かれていました。
FCに加盟したオーナーが出店する場合、加盟金の他、一定のロイヤリティーをフランチャイザーである本部に払わなければいけません。
そのことは私も知っていたのですが、そのロイヤリティーの率が非常に高いことをあらためて知りました。
とある大手のFCの場合、加盟店の売上総利益(粗利益)の50%超がロイヤリティーとして本部に支払われる契約なのだそうです。
利益の半分を本部に持っていかれてしまうという・・
更に、廃棄コストはオーナー側が負担するなど本部がどんどん儲かる仕組みであることを初めて知りました。
それでも雑誌などで「あなたも脱サラして一国一城の主に!」などとうたわれているいるせいか、オーナーになる人は一定数いるようです。
もちろんやり方次第では十分活躍できると思いますが、シビアな世界であることは間違いなく、数字を管理していける人でなければ難しいと思いました。
行動する前に数字をざっくりでもいいからシミュレーションできているか
正直、粗利益の50%超も持っていかれてしまうビジネスは私だったら最初からモチベーションを持つことはできないでしょう。
もちろんFC経営を全否定しているわけではありません。
粗利益の50%を持っていかれるとしても、最終利益の見通しが立っていれば問題ないでしょう。
しかし多くの人は「数字で考える」ことに苦手意識を持っているようです。
数字で考えることは難しくない
数字を使って利益を予測することは難しいのでしょうか。
脱線しますが、
税理士という仕事をしているせいか、「数字が得意」という印象を持たれます。
しかし、私はちょっと小難しい計算式がでてくるともうお手上げです。仕事をしていて使うのは四則演算がほとんどです。
実際、利益の予測は足し算、引き算でできますし、大概の経営指標は割り算でできます。
売上(単価と数量に分解して考えると楽です)から、必要な経費(原価(原材料費など)、販管費(人件費))を差し引けば利益がでます。
ざっくりした数字をつかめれば、「このくらいの売上があればやっていける」ということが分かるようになります。
これが分かっているのとそうでないのとでは雲泥の差ではないでしょうか。
数字といっても難しく考える必要はなく、まずは入ってくるもの(売上)、出ていくもの(経費)、残るもの(利益)を大雑把に捉えるだけで十分です。
仕事だけでなくプライベートでも数字でざっくり捉える感覚は必要
数字でざっくり考えることは、仕事だけでなくプライベートでも必要なことです。
家計管理はまさにそうですね。
自分が毎月何にお金を使っているか、ざっくりとでも把握しているかは大事です。
底値のスーパーを探して節約していたつもりになっていても、それほど家計には影響が出ていないかもしれません。
まずは、大きな支出(住宅、車、保険など)について見直していくことが必要です。
数字は細かいところにこだわるのではなく、まず大きなところからざっくりと捉えることが大事だと思っています。
まとめ
数字に無頓着だと自分の身を守れなくなってしまいます。
冒頭に例として記載したFC経営にしても、上手く利用して稼がれているオーナーさんの方が圧倒的に少ないのではないでしょうか。
あらかじめざっくりとした数字でもいいから自分でシミュレーションし、行動できるかどうかがポイントとなるでしょう。
編集後記
ベルギーのブリュッセルから1時間程度のゲントという街に昨日から来ています。
中世の街並みと緑が魅力的な街です。
ブリュッセルは近代的ですがこちらは田舎町でのんびりできそうです。