読書コミュニティ・flier book laboの4ヶ月間の講座「対話の中で学びを生み出すファシリテーション講座」を受けました。

とても奥が深かったので、その学びを共有します。

※他者とどうやって学びを深める?

対話の重要性

この講座に参加した理由は、今後「対話」の重要性が増すと思ったからです。

コロナでリモートワークが普及して、対面せず仕事ができるようになりました。だからといって、対面仕事の重要性がなくなったわけではなくて、むしろ私は価値が高まっている気がします。

というのも、対話はテキストコミュニケーションなどの非同期と違って双方向性があり、感知しなければならない情報量も多く、人間としての五感をフル活用して臨まないといけないことだから。その場の温め方によっては思いも寄らない発見ができる。これは、今流行りの生成AIにはできないことです。だからこそ、伸ばしていったほうがいいなと思ったんですね。


ファシリテーションというと、大きなイベントでの司会が思いつきやすいですが、実は応用範囲は広くて

  • 会議の進行
  • お客様との打ち合わせ
  • 社内での1on1
  • ちょっとした勉強会、ワークショップの進行
  • 家族や友人との会話

などでも使えるスキルです。

今年から始めたコミュニティ内でも勉強会やワークショップをすることが増えたのも参加した理由のひとつです。

問いそのものに注目する

人が集まって話すとき、そこには「目的」が生じます。(家族や友人とのちょっとした雑談は除く)

例えば読書会であるならば、

「◯◯(本)から得られる知見を共有し、学びを深める」

といったことが目的になるでしょう。

このとき、やってしまいがちなのは、

「面白かった!」

「考えさせられた!」

感想や共感だけで終わってしまうケースです。

それはそれで大事なのですが、

「学びを深める」という観点からはもう少し踏み込みたい。


そこで、参加者の「問い」そのものに注目する

やり方を知りました。


例えば、先日コミュニティ内で「自分とか、ないから。」という仏教の入門本を取り上げましたが、

「忙しいビジネスパーソンにも仏教の考えは必要だと思います!」

といった「意見」を集めるのではなくて、

「忙しいビジネスパーソンに、仏教の考え方が必要なのはなぜか?」

といった「問い」(疑問)の形にした上で、皆さんの意見を聞いていくようにしたほうが議論が活性化します。


そうすると、

「必要以上に目的に縛られて自分や周りを見失うことを防ぐため?」

「自分にこだわりすぎないことで、「お互い様」精神を身につけるため?」

といった意見が色々出てくるはず。


この、「問いと意見をわけて、まず問いそのものに注目する」考え方は、私にとって新しい発見でした。

最後に何らかの学びを抽出するのもファシリテーターの役割

問いを設定する、そして皆さんで議論を広げて、深めていく。

これだけではなく、最後に「何らかの学びを抽出する」役割がファシリテーターにあることも知りました。

学びの抽出とは、

設定した問いと、その問いに対する参加者の意見を何らかの基準でまとめて、

「皆さんの意見をまとめるとこういうことですね。今日は、◯◯という発見がありましたね。もう少し議論を深めると◯◯にも応用できそうですよね…

といった「学びのまとめ」を言語化することです。


これができるかできないかで、

その場に参加した人の満足度が全然違います。


なんとなく集まって、ダラダラ話して終わってしまった…を防ぐためにも、この「学びのまとめ」は非常に有効です。


でもこれは言うは易し、何度か練習したけどむちゃくちゃ難しいですね…。

そもそも時間に制限がある中で、

多様な意見を皆さんから聞いて議論を深め、

そのうえで共通の学びを抽出するのって

相当なスキルです。


でも、これができるとファシリテーター冥利に尽きると思います。

もちろん、1対1のコミュニケーションでも、インタビューや取材でも同じ事が言えて、

目の前の人(たち)と何か新しい発見を創造する時間

のためのスキル、と考えたらすごく価値は高いと思いました。


コーチングやカウンセリングともちょっと違ったファシリテーションのスキル、すごく価値があると思っています。気になる方は是非ファシリ、やってみてください。

編集後記

年末が近づき、鎌倉はいつもより人が少なくなってきました。

参道もすっきりです^^


最近のあたらしいこと

ChatGPTのビデオ機能

初めて使ってみました。

紙の洋書を映して「要約して」というと、英語でそのまま読み上げる他、日本語訳もしてくれます。すごい時代ですね。

Screenshot

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