税理士向けの雑誌である『税経通信』の2019年1月号に執筆いたしました。

今回『ネットビジネスの所得区分と必要経費』という特集が組まれ、その中で私は「せどり」の業態について注意すべき税務論点を書きました。

副業に人気の「ネットビジネス」

「ネットビジネス」の定義はありそうでないのですが、簡単に言うとインターネットを主に使って行うビジネスの総称です。

今回の特集では、

  • ネットビジネスの類型
  • アフィリエイト(ネット広告)
  • せどり(国内ネット物販)
  • ネット輸入販売
  • 仮想通貨投資
  • ネットビジネスの税務調査

といった項目が組まれました。

「インターネット」を主に使うビジネスは、「場所・時間」の制限が少ないのが特徴です。

従って会社員の方の副業としても人気があります。

既存の税制が追い付いていない分野

今回記事を書いていて思ったのが、仮想通貨を筆頭にネットビジネスについては既存の税制が追い付いていない分野であるということです。

例えばネットビジネスの「所得区分」については事業か、雑か、といった点で迷いますが

その判断基準に「人的・物的設備の有無」といったものがあります。

過去の審判を見ると、そのビジネスを行うに当たってきちんと人が行い、場所を確保しているかが「事業として行っているか」のポイントの一つとなっているのです。

ただネットビジネスは先程も述べたとおり「場所・時間」の制限が少ないのが特徴であり、必ずしも多くの人・固定的な場所が必要とは限りません。

せどりの記事でも書きましたが、クラウドソーシングにて作業を外注し、Amazonのプラットフォームを利用すればひとりでも・どこにいても仕事ができてしまいます。

アフィリエイター・YouTuberに関しては、自分が動いていなくてもWeb・動画に貼った広告が自分が眠っている間に稼いでくれます。

限界費用が極めて低いビジネスが登場している状況で、「精神的・肉体的労力」や「固定的施設」を事業の基準とする税制が追い付いていないのを肌で感じました。

ネットビジネスの研究としても参考になります

税理士向けの雑誌ではありますが、ネットビジネスの研究としても面白い読み物だと思います。

一番最初の「ネットビジネスの類型」については図解が超得意な税理士・谷口孔陛さんが書いています。

これを読むだけで大体のネットビジネスの種類が分かります。

「ネットビジネスの税務調査」は個人事業主の税務調査に特化した税理士・内田敦さんが書いています。

年間80件以上の税務調査に対応されている内田さんの記事は、ネットビジネスを行う人も、ネットビジネスを行う方の顧問を行っている税理士にとっても貴重な情報となります。

今回の号よりリニューアルしたそうです

税経通信ですが、2019年1月号よりリニューアルしたそうです。

  • デザイン変更(ロゴを柔らかく、カジュアルな印象に変更)
  • キャラクターの登場する対話式での連載スタート
  • イラストを積極的に取り入れる

確かにお固い雰囲気だったのが、かなり柔らかくなった気がします。

Before:

After:

後者のほうが手にとりやすいですしデザイン的にも好みです^^

まとめ

税理士向けの雑誌ではありますが、今回リニューアルした関係で読みやすく、ネットビジネスの研究としても面白いのではないかと思います。

本屋さんにも置かれていますので、気になる方は、是非ご覧になってください。

編集後記

金曜〜土曜にかけて湯河原へひとり温泉に行きました。

方向音痴で、駅から2時間近くさまよってしまいましたが・・。

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