税務申告ソフトは完成・提出用に。数値の検算はExcelでざっくり行う
8/22018
カテゴリー:Excel
自分の申告書や、お客様の申告書を作成するときには税務申告ソフトを利用しています。
税務申告ソフトはチェック機能がとても優れており、納税額が自動で計算されます。
しかし、数値のチェックは申告書の数値を自分でExcelで再現して行っています。
二度手間のようで時間もかかりますが、Excelで数値のチェックを行うことは下記のメリットがあります。
Excelでは必要な情報だけを取ってこれる
税務申告ソフトは機能が優れていますが、要らない情報もいっぱい目に入ってきてしまいます。
画面はこのような感じです・・「別表」というものに必要事項を入力しないとすべて計算されない仕組みとなっています。ごちゃーーという感じで。
例えば法人税を計算する「別表1」の様式は、下記のとおりですが、要らない情報もたくさん入っています。
法人税の計算は基本的には、
所得(税引前利益を税金用の利益に調整したもの) × 税率 ー 税額控除
となります。
申告書の様式をそのままExcelに持ってきてしまうと「神Excel」になってしまうので、必要事項だけ、自分が見やすい様式で例えば次のようにコンパクトに作ってみるのがお勧めです。
税金の計算構造を理解できる
Excelで自分で計算表を作ってみると、税金の計算構造が頭に叩き込まれます。
申告の数値全体を概観したいときには細かい情報がズラーッと並んでいる申告ソフトよりもずっとExcelが便利です。
Excelには「トレース機能(数式タブ→参照元のトレース)」があって、どこから数値を持ってきたかを矢印で表示することができます。
申告書で自動的に算出された数値ではなく、自分で構造を理解しながら検算できます。
自分で申告まで行っているフリーランス・社長の方であれば、ただシステムに入力して計算されたものを提出して終わり、だと不安が残るはずです。
少し時間がかかりますが、ざっくりとでもいいので自分で理解してExcelで検算してみることを、お勧めします。
税務申告ソフトは、あくまで完成・提出用に
税務申告ソフトはぬかりなく、漏れなく機能が盛り込まれているので安心といえば安心ですがあくまで完成・提出用に使う方が良いと思っています。
明らかにスモールビジネスを行う者にとっては機能過剰ですし、専門用語ばかりです。
会計ソフトも含め便利なソフトは沢山ありますが、まだまだそれだけに頼るのは不安が残ります。
検算用には自分でアレンジでき、コスパが良いExcelだと思っています。
Excelで会計処理・税務申告は無理ですがソフトと組み合わせることによって税金・会計の理解に役立てることができるのは間違いありません。
まとめ
会計事務所にいるときはExcelを使っている人は少なかったのですが、こういったチェックを自分でアレンジできるのでExcelの活用範囲はまだまだ広いです。
数式の研究(この金額だったら、この税率といった参照をどうするか、など)にも役立ちます。
編集後記
昨日は、新しい所属支部に行って挨拶など。
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