私は読書が大好きですが、読むのが遅いです。

ちょっと言い訳じみていますが、薄い本をたくさん読むよりも、

読み応えのある1冊の本とじっくり向き合いたいです。

そのきっかけともなった本とともに、書いてみます。

私にとって衝撃だった本『エネルギーをめぐる旅』

そのきっかけとなった本は、少し前に読了した『エネルギーをめぐる旅』という本です。

この本は、JX石油開発㈱に在籍されている技術者の古舘恒介さんが書かれた本です。

題名からして、「環境問題がメインの本かな?」「理系の方しかわからないエネルギーに関する本かな?」と思ったら全然違いました。

エネルギーをめぐる旅――文明の歴史と私たちの未来

「エネルギーと人類との関わり」を、熱力学などの科学的な話はもちろんですが、どのように人類はエネルギーを活用していったかの歴史から紐解き、人類学、自然学、哲学などものすごく広い視野で世界を捉えている本なんですね。

決して理系の知識だけで書ける内容じゃないです。著者の教養の広さに驚きました。

この本で更にいいなと思ったのが、単なる教養で終わらず、最後に環境問題、エネルギー問題に対する我々ができる「具体的な行動」についても書かれている点です。

壮大な旅のあとに、具体的な行動を促すという。

最初から具体的な行動ありきだとよくありそうな本になってしまいますが、

技術者としての知識と幅広い教養に裏付けされたあとの提言なので、とても腑に落ちました。

環境問題、エネルギー問題について浅はかな知識しかなかった自分が明日から少しだけ自信を持って行動できる指針になりました。

まずは、著者に入り込む

今年に入ってから、上記のような1冊の良い本ときちんと向き合うことが多くなりました。

具体的に言うと、1回読んだだけで終わりにせず、何度も読んで気になったところをメモして、、ということをしています。まあ、手書きだし効率悪いです。

読書って、

「アウトプット(行動)につなげよう」

と「自分」メインの考えになりがちですが、

「著者の真意をきちんと読み解く」、

つまり、

「著者の思考に一緒に入り込む」

ことってすごく大事だと気づいたんですね。

「自分はこう思う」の意見はさておき、

まずは著者を理解しようとする心があって初めて、その本と向き合える気がしています。

冒頭の本は、2回読んでようやく理解し始めてきたので自分の言葉でまとめています。

1冊の本と向き合う効果

冒頭の本がなぜこの記事のきっかけになったかというと、

「時間の早送りに対抗する」

ことがエネルギー問題の1つの解決策として提案されていたからです。

私たちの脳は、本能的にエネルギーを欲する(=時間を早送りする)傾向にある。だから、エネルギー問題は詰まるところ時間に対する意識を変えることなんだと。

著者は具体的には、「自分の身体の時計」を意識することを提唱されていました。

思うに、ITやAIが加速する世の中、「効率化」「大量処理」といった名目で高速に時間が早送りされるのに体が追いついていないと思うんですね。

人間だけでなく、環境も早送りに追いついていない。だからこそ色んなところで疫病や異常気象が起きているのだと思います。

ミクロな個人の話に戻すと、1冊の本とじっくり向き合えない状態は異常なんじゃないか?という問いがたちます。

現代人は忙しすぎて、本を読む暇もないようです。

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だからこそ効率よく本を多読してビジネスに役立てて、、、という発想が出るとは思うのですが、、、

もちろんそういう時期もあっていいと思いますが、

そればっかりになっちゃうのってあまりに無機質なきがします。

私は1冊の本と向き合うことがこの高速化する社会に対抗する一つの手段と考えています。

とはいえ資本主義を捨てろ!はさすがに極端すぎるので、

片足資本主義、片足減速主義、

みたいな感じで上手くバランスをとるのが今の私の戦略です。

庭で野菜育てるとか、完全に時間コントロールできないし。

1冊の本とじっくり向き合うのは、加速する時代への対抗策のひとつ。

「本くらいゆっくり読ませろ、コノヤロー」

が、今の気分です^^。

編集後記

先週は、姉が鎌倉へ遊びに来てくれました。

あいにくの雨だったけれど、素敵なホテル、鎌倉モーニング、雨の鶴岡八幡宮、美術館などゆっくりできました。

最近のあたらしいこと

コミュニティ代表者の方に座談会を依頼

動画生成AI「Dream Machine」

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