源泉所得税の徴収漏れに注意

源泉所得税の徴収漏れに注意

源泉徴収とは、給与や利子・配当など特定の所得を支払う者が支払いの際に所得税額を計算し、国に納付する制度です。

一番身近なところで言えば毎月支払われる給与ですね。

この源泉徴収制度は自分が税金を計算して自ら納める「申告納税制度」を補完する制度です。

所得税の納税義務者と支払者とが分離されている点が特徴です。

給与を例に考えると、給与の受取側(従業員)は所得税が源泉徴収されていることを受忍することだけで足り、その納税義務がある者として位置づけられます。

一方給与の支払側(会社)は国から源泉徴収義務が課されます。もし源泉所得税の納付がないときは、不納付加算税(納付税額の10%)が課されます。(徴収漏れについては、後から納税義務者に請求をすることができます)

このように源泉徴収義務者は納税義務者から源泉所得税を徴収し、国に納付するという事務責任があります。

(なお、例外として、常時2人以下の家事使用人(専従者は除く)のみに対して給与の支払いをする個人は源泉徴収義務は課されません。)

源泉徴収の対象となる所得は給与以外にもある

源泉徴収の対象となる所得は、給与、利子・配当以外にも以下のものがあります。

  • 原稿料、デザイン料、ロイヤリティ、講演料、翻訳料
  • 弁護士、公認会計士、税理士、社労士、弁理士等に対する報酬・料金
  • プロ野球、プロサッカー、プロテニスの選手の業務に関する報酬
  • 外交員、集金人、電力量計の検針人の業務に関する報酬
  • 映画、演劇その他の芸能人の出演料
  • ホステス、コンパニオン等に関する報酬
  • 一時的に支払われる契約金
  • 事業の広告宣伝のための賞金
  • 馬主に支払われる競馬の賞金

その他、非居住者に対する源泉徴収(国内不動産に係る賃料など)があります。

税率はおおむね10.21%(復興税含む)、金額によって異なります。

源泉徴収の対象となる所得かどうかを判断するのは?

冒頭に書いたとおり、源泉徴収義務は、支払側にあります。

従って、たとえ請求書に源泉所得税の記載がない場合でも、支払側が所得の内容を判断し源泉所得税を自ら計算し、請求額から差し引いて国に納付しなければなりません。

請求側は、フリーランスで事業を行っている方が多く、正しい源泉徴収の理解がある方とも限りません。

「請求書に書いてなかったから源泉徴収しなかった」

というのは正当な理由として認められないので注意しましょう。

もし源泉徴収の対象となる報酬支払が発生した場合には、事前に請求側と源泉所得税について確認しておくと良いでしょう。

源泉所得税の納付時期

源泉徴収をした所得税は、原則徴収した月の翌月10日までに「所得税徴収高計算書(納付書)」に必要事項を記載して金融機関にて納付する必要があります。

(徴収高計算書をe-taxにて提出し、その情報を基にインターネットバンキングで納付する方法もあります)

例外として、給与の支給人員が常時10人未満の源泉徴収義務者は、あらかじめ税務署から承認を受けることにより半年に1回の納期の特例が認められます。(1月~6月分を7月10日に、7月~12月分を1月20日に納付)

納期の特例制度は毎月の事務手続が簡略化される利点はありますが、納税資金の確保と納付時期の失念に注意が必要です。

まとめ

源泉徴収義務者としての注意点をまとめてみました。

ポイントは、以下のとおりです。

  • 源泉徴収制度は納税義務者と支払者(源泉徴収義務者)とが分離している
  • 源泉徴収の対象となる所得は給与以外にも報酬、料金等様々なものがある
  • 源泉徴収の対象となる所得かどうかを判断するのは支払側
  • もし徴収・納付漏れがあった場合には支払側の責任となる(不納付加算税が課される)
  • 源泉所得税の納付は原則徴収した月の翌月10日まで。例外として給与の支給人員が常時10人未満の源泉徴収義務者は半年に一回の納付が認められる

特に独立・起業したばかりのフリーランス・社長は上記の源泉徴収制度の基本の仕組みをおさえておくと安心です。

編集後記

久しぶりに雨が降ってカラカラな空気が和らぎました。

洗濯物は乾きませんが、喉と肌は少し潤う気がします(^^;


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