[お勧め本]「女の子が生きていくときに、覚えていてほしいこと」西原理恵子著
8/162017
カテゴリー:本
「毎日かあさん」などで有名な漫画家・西原理恵子さんの「女の子が生きていくときに、覚えていてほしいこと」を読みました。
私は著者の漫画を読んだことがなく、これが初めて読んだ出版物です。
「女の子」と題名の中に入っているので「10代、20代の若い女性向けかな?」と思いましたが何となく気になり購入。
確かにこれから社会に出ていく女の子のための指南が主でしたが、親としての視点も入っているし、今までの自分の経験から共感できる部分が多く興味深く読めました。
女の子こそ、生きていくための戦略を立てる
私は、結婚する前に2年間だけ東京・吉祥寺で一人暮らしをしたことがあります。
そのときの諸事情もありますが、「自立したい」という気持ちが芽生えたというのもあります。
西原理恵子さんも「家賃と月収は、自立のパロメーター。」という章で書いていますが、
ふわーっとした感覚でなく
「自分が生きていくための具体的な戦略をお金に換算して考える」
って若いうちに身につけた方が良いです。
いまどきの女の子が妄想する「はじめてのひとり暮らし」って、どうなんでしょう。イケアで家具をそろえて、フランフランで食器を買って・・・みたいな。
いざ、やってみると、そんな優雅なもんじゃないですよね。
まさにそのとおりで、私も今考えると結構ぎりぎりな生活をしていました。
そのときしていた会計事務所の給料が手取りで17万円、家賃が6万5千円。
その他水道光熱費、食費、趣味代・・おのずと自分で生きていく戦略を立てなければ給料日前には酷い目に合うことは目に見えていました。
綺麗なインテリアなどとんでもない!100円ショップで工夫したり、そもそも生きていくのに必要ないものは買わなかったり。
でもそういう経験って自分の「生きていく力」につながっていきます。
今思うとたった2年間だけでも一人で生活して良かったと思っています。
経済的自立なしに精神的自立はあり得ない
不思議なもので、男性って仕事をしていないと世間からバッシングを受けますが女性は仕事していなくても誰も何も言いません。
「専業主婦」なんて言葉がまだあるくらいなので、女性は家で家事・育児の考え方がまだまだ根強いのでしょう。
もちろん小さな子供がいる、介護する家族がいる、など事情もそれぞれなので一概に「働くのは当たり前だ!」とは言えません。
ただ、今働いていなくても「いつ働いても稼げる自信がある」かどうか、つまり経済的に自立しているかどうかは重要です。
「自分は外行っても稼げる自信がない」人はどう生きるのでしょうか。
周り(夫や、恋人や、両親や、公的機関)に依存するしかありません。
いつも周りの目を気にしてビクビクしながら生きていくしかなくなってしまうのです。
大人になる、というのは経済的だけでなく精神的にも自立することです。
例えば「離婚したいけど経済力がないからできない」と、「経済力があるのでいつでも離婚できる」のでは精神的に全然違った状況です。
社長の奥さんになるより、社長になろう!
著者が娘さんに言った言葉です。
「王子様を待たないで。社長の奥さんになるより、社長になろう」
女磨きって、エステやネイルサロンに通うことじゃないからね。お寿司も指輪も自分で買おう。その方が絶対楽しいよ。
よくセレブ系の雑誌(美容院などでたまに読む)に、
「エリート駐在員妻」
「豪華セレブ妻」
のように〇〇妻という風に書かれていることがあります。
まずは稼ぐ夫を見つけること、自分はその二次的な存在。そういう表現によく違和感を持っていました。
なので「社長の奥さんになるより社長になろう」という言葉は響きました。
「〇〇妻」「〇〇のお母さん」のように自分の名前でなく誰かの二次的な存在のように言われるのは嫌ですよね。
自分が脇役になるために今まで勉強してきたわけでも、生きていくための知恵を身につけてきた訳じゃありませんし。
年収〇〇万円以上の彼氏を見つける!
ではなく
年収〇〇万円以上になる!
の方が実現できる可能性も高いし、何より人頼みでない楽しい人生が待っているはずです。
まとめ
西原理恵子さんの「女の子が生きていくときに、覚えていてほしいこと」を読んだ所感を書きました。
やはり、若い女の子に読んでほしい本です。
自分にもし娘がいたら、読ませていたと思います。
今後の日本は特に女性の生き方が変革していく時代に入るでしょう。
そんな中「生き抜くための戦略」を考えることがますます重要になってくると思います。
編集後記
昨日は、問い合わせ対応など。
お盆も特に休みを意識することなく粛々と仕事を進めています。