安定という環境を抜け出し、挑戦する人達

税理士になってから、様々な人と出会いました。

  • 誰もが知る大手企業に勤務していながら、もっと身近な人のために地域貢献したいという思いのために独立した人
  • 大手税理士法人の社員税理士として高い収入を得ていたが、社会貢献をしたくて起業、同時にNPO法人も設立し精力的に活動している人
  • 税理士事務所で長年安定して働いていたが、前からの夢であった議員の立候補に挑戦し、見事当選し地域のために日々奮闘している人

これらの人の特徴は、安定した環境を自ら抜け出し、敢えてリスクをとってゼロから挑戦するエネルギーを持っているという点です。

この国は、「既にできあがっているもの」に対しては手厚い

日本では、「その人が何ができるか」ということよりも、「その人が属している組織」「その人の地位」ということの方が重視されます。

独立する前に誰もが知っている大手企業に勤めていたとしても、ある程度の人脈は期待できるかもしれませんが基本はゼロからのスタートです。

銀行などはその最たるところではないでしょうか。

一番お金を必要とするスタートアップの個人事業主、中小企業には銀行は冷たいです。

また、ベンチャー起業に対する出資もまだまだ欧米に比べて少ないように思います。

クラウドファンディングなどの新しい資金調達方法も話題ですが、実用化はそれほど進んでいないのではないでしょうか。

さらにNPO法人などの中間セクターの資金調達もいまだに難しく、財政が苦しい団体が多いようです。

家計に眠っている資金を生かすために期待されている寄付市場も、災害義援金、日本赤十字や赤い羽根など誰もが知る団体には一定程度回りますが良い活動を行っているNPO法人にはいきわたっていません。

日本における新規事業の立ち上げが少ないのは「既にできあがっているもの」に対しては手厚く、逆にこれから挑戦しようとする人たちを支援する意識が全体的に低いからではないでしょうか。

「できあがっていないもの」を応援したい

税理士という職業柄か、新規事業を立ち上げる人に対しては第3者の立場から厳しい意見を言う方もおられるそうです。

しかし、どう聞いても無鉄砲すぎるという事業を除き私は基本的に新規事業の「できあがっていないもの」を応援したいと思います。

(本当は客観的な意見(資金計画とか、利益計画とか)を言ったほうが専門家としていいのでしょうが・・正直、資金計画はある程度予測できるかもしれませんが、細かい利益計画とかはある程度やってみないと分からないと思うのです。)

大手企業の看板に守られている人と違って、一からの新規事業立ち上げというのは生活もだいぶ変わりますし、真剣にならざるをえません。

こちらも、そんな真剣な人たちのために最善を尽くしたいという気持ちになります。

税理士の仕事は数値まわり全般ですが、まずはお客様のやりたいことを応援するというスタンスが大事だと思います。

まとめ

独立してから、安定した環境を抜け出しリスクをとって挑戦する方たちと出会うことができました。

無鉄砲な方は誰一人おらず、きちんと計画を練り、真剣に日々活動されている方ばかりです(というか、一番無鉄砲なのは自分ではないかという気もしてきました(^^;)。

私自身もゼロから出発、前職の大手税理士法人にいたときのネームバリューはもちろん使えず、顧客ゼロからのスタートだったのでスタートアップに立つお客様のお話を聞いていると共感できる部分が多くいつもパワーをたくさんもらいます。

コンサル・相続案件など税理士業界でもお金がダイナミックに動く分野もありますが、私はスタートアップや比較的小規模な個人事業主様・中小企業様を応援する税理士でこれからもありたいと思っています。

編集後記

中学生である息子は最近連日のように朝練(合唱コンクール)のため早朝に学校へ。

朝も練習して、昼休みも全員で練習しているようです。

朝練って・・どうしても毎全員必要なのでしょうか・・完璧に歌うことよりも睡眠時間のほうが大事だと私は思ってしまいます(^^;

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