先日、家の近くで気になっていたカフェがあったので、行ってきました。

そこは、「おしゃべり禁止」という珍しいカフェでした。

すごく新鮮で「売り方」の参考にもなりました。

※どう見ても、カフェに見えない

本当にここにあるの?という場所に

以前からそのカフェのことは知っていました。

ただ、Google Mapで見てみると道の表示がなく(点線表示)、

「もう閉店した店かも」という疑念があり、行くのをためらっていました。

しかし、先日週末に行くカフェが夏休みだったので、

そのカフェを思い出し「行ってみるか」と足を運びました。

そして…案の定迷いました(^_^;)

Google Mapで途切れていたのは急な階段を登って行った先にあったからのようです。

「え、ここにカフェなんてあるわけない」と歩き続けた結果、

ようやく古民家のようなカフェを発見しました。

おしゃべり禁止の注意書き

驚いたのは、「カフェ」じゃなくて普通に古民家だったこと、

そしてお店の前に「おしゃべりはご遠慮ください」の注書きが…。

撮影も、3人以上の入店もNGでした。

この注意書きは、むしろ私にとって好都合でした。

というのも、私は99%ひとりで、静かに読書をするためにカフェに行くからです。

そのため狭いカフェは人の話し声が大きいので敬遠していました。

でも、ここはどうやら「ひとり大歓迎」的な雰囲気を感じる。

「もしかしたら私のためのカフェでは!?」とすごく興味が湧き、恐る恐る入店しました。

カフェじゃなくて、「静寂と珈琲を味わう場所」だった

撮影できなかったのが残念ですが、中は素敵な和の内装で、生け花が飾られていました。

そして、ひとまず玄関は無人、無音。→の看板に従って歩いていくとようやく店主のいる珈琲が飲めるスペースにたどり着きました。

で、そこは雰囲気的にはカフェではなく「こぢんまりした図書館」でした。

窓辺と壁側に椅子と机、テーブルライトが置いてあって、本棚があって。

外からホトトギスやセミの鳴き声が聞こえるけど、照明は抑えられていて薄暗い感じ。部屋には振り子時計?なのかコツコツとした音が小さく響いていました。

7席くらいしかなくて、お客さんは2人。どちらももちろん無言で珈琲を飲んでいました。

店主さんもものすごく小声で「壁側の席へどうぞ」とご案内いただき。

どう見てもパソコン作業とかする場所ではなかったので、

本棚にある本を持ってきて読書。ものすごく集中できました。珈琲もネルドリップで濃いめの味が好みでした。

(↓は「珈琲の写真のみ数枚だったらOK」とメニューに書かれていたので撮影)

来てきづいたのは、

「ここはカフェではなく珈琲と静寂を味わう場所だったんだな」

ということです。

机の上には説明書きの冊子があって、

「ここは、珈琲と静かな時間を楽しむ場所です。どうぞスマホやパソコンを置いて、ゆっくりされてください。混んできても慌てて退店する必要はありません。店主としてはお客様がゆっくりできないのは本意ではないです」

といったことが書かれていて店主さんのこの場所への想いが伝わってきました。

珈琲が飲める場所=カフェ=喫茶店=おしゃべりする場所、ざわざわした場所

という思い込みがあったけど、

私のように、「静かに、珈琲を味わってひとりの時間を楽しみたい」

というごくごく少数の人に向けた場所を作ってくれているんだな、と。

この、「求めている人は確実にいるんだけど、数が少ない」ニーズを満たすサービスはとても参考になりました。

ある程度の資本力があって、規模で勝負するようなサービスの場合こういうことはできないですよね。ひとりビジネスだからできるんだろうな、と(そのお店はおひとりでやっていられるようです)。

値段もチェーン店よりは高めで、考えられているように感じました。

世間一般の「カフェ」のイメージを敢えて脇に置いて、ゼロから考えるからこそこういうサービスを思いつくんだろうな。

ひとりビジネスを行う身として、こういう「柔らかい思考」は見習いたい、と感じました。

編集後記

金曜日は、息子が大好きなハンバーグ屋さんへ。

ひとり暮らししてからも行こうねーと約束しました。

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