クラウド会計などの便利なツールがある現代、「自社で税務申告まで行う!」という会社も多いと思います。

しかし、これまで自力で法人税申告をされたいと希望され、完全に自力で申告された方を見たことがありません。どこかでつまづいてしまう方が多いです。

その理由を考えてみました。

※便利なツールはあるけど…

納める税目が多い

まず、「どこにどの税金を納めるか」がわかりにくい点が挙げられます。

法人税「等」と言われている通り、法人の場合には国に納める税金、都道府県や市区町村に納める税金に分かれています。

  • 法人税
  • 地方法人税
  • 法人事業税
  • 特別法人事業税
  • 法人都道府県民税
  • 法人市民税(東京23区はなし)

の納付が必要なのですが、何がどう違うのか、税理士以外の方が判別するのは難しいでしょう。

まずは提出先と税目を確認しなければならないところから始まるのがハードルを上げています。

全体像が見えない

クラウド会計freeeでは、法人税の申告まででき、そのマニュアルも充実しています。

この手順通りに行っていればひとまず申告はできるかもしれません。

ただ、それぞれの書類が「何を意味しているのか」を理解しなければ
全体像は見えてきません。

別表4には当期利益を、別表5(2)には税金の納付額を入力して、、、
はマニュアルどおりできますが、全体としてどの別表につながっているのか、どのように税金が計算されているのかがわからなければ正しさも検証しようがありません。

そこで、私は継続的なお客様でもスポットのコンサルティングのお客様でも、
税額のシミュレーションにはExcelを利用しています。

法人が支払う税金がどのように計算されるのか、利益の何%程度なのか、をイメージしていただくためです。

こういった計算表もなく、単に申告書を作成するだけだと

「一体どのように計算されたのか」が見えづらいはずです。

提出しなければならない書類が多い

所得税と同じ感覚で法人税の申告も、と考えてこられる経営者の方がその提出する書類の多さにびっくりされることがあります。

実際、所得税申告書に比べて法人税申告書の別表、添付書類はとても多いです。

そして、用語もやたらと難しい。

「利益積立金額」「繰越損益金」「納税充当金」「適用額明細書」…などなど、ぱっと見てイメージしづらい用語だらけです。

個人と違って、科目毎の明細や事業の概況を記した書類も提出しなければなりません。

欠損金の繰越や特別な控除を受けるために必要な別表もあり、それらを忘れると過大に税金を納めることにもなりかねません。

後出しができない書類があるのも、怖い点です。

まとめ

自力の法人税申告が難しい理由を書きました。

少なくとも、設立事業年度の法人税の申告は税理士になんらかのサポートを受けることをおすすめします。

当事務所では、申告書作成をサポートしています。

編集後記

昨日は、コミュニティの顔合わせ会。今回も多様なバックグラウンドの方にご参加いただきました。

https://freebiz-consulting.com/we-held-a-meet-and-greet-in-may-the-fun-of-calling-each-other-by-nicknames/

午後は、freeeをお使いの方の申告のサポート。無事納付まで終わって、安心しました。

最近のあたらしいこと

トラベラーズノート購入

旅行に持っていけるノートを買ってみました。

チケットなどが入れられるポケットもあって、旅が楽しくなりそうです^^

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