高橋宣成さん著の「ExcelVBAを実務で使い倒す技術」を読みました。

これを読んで思い出したのが、初めてExcelVBAを実務で使ったときのこと。

以前勤務していた日系の上場会社では、非効率な方法で事務作業が行われていました。

その1つが、固定資産管理。

固定資産専用のソフトがあり、そこから落としてきたデータをなんと毎月手作業でExcelで集計して固定資産台帳を作成していたのです。

生データをまずカテゴリー(建物・器具備品・車両など)別にシートに分け、その後稟議がでているかを別のシステムと付け合わせて確認、手で稟議番号を入力。

更に当期購入・除却したもの、償却方法別、などの基準によってもシートを分け。

固定資産管理の人間1人が、この作業のために3、4日かけていました。

私が見る限り、ExcelVBAとAccessを使えば1日でできる。そう確信しました。

そこでとある方からの依頼で極秘に(?)ExcelVBAとAccessを使って固定資産台帳を自動で作るシステムもどきを作りました。

そのシステムもどきよって本当に1日で作業が終わるようになりました。

(※なぜ極秘だったかというと、既存のやり方を変えると理由なしにキレるお局さんがいたからです)

きっとは今はお蔵入り・・

私が作った極秘システムもどきは、超初心者が作ったものだけあってマクロに少し手を加えたものでした。

設計書など残しておらず、コードにコメントもほとんどしていません。

しかも特定の人しか存在を知らず、引継ぎも行っていません。

今もきちんと作動しているか分からず、どこかのフォルダの中に眠っている可能性があります・・。

むしろ中途半端に残してきてしまったせいで、会社の資産どころか負債になっていないかと、心配です。

Excel VBAを始めると同時に考えておくべきこと

マクロ、ExcelVBAと聞くと

  • 何やら便利そう
  • 業務を超効率化してくれるらしい

というイメージが強い人も多いのではないでしょうか。

私も実際にシステム(もどきですが)を作った者の1人として、本当に業務を効率化できることを実感しました。

しかしコードを書いて効率化させること以外に考えなければいけないことは山ほどあったと気づきました。

コードを学ぶ本ばかりで実務に生かす本がない

私はオデッセイが主催するVBAエキスパートの試験を受けたことがあるのでひととおりExcelVBAの基礎は学びました。

その試験を受けるために読んだ本は、

モジュールとは、プロシージャとは、メソッドとは。。

など専門用語の説明から始まり、いきなりコードを書き始める仕様となっていました。

確かにExcelVBAの概要や、コードの意味は分かるようになったかもしれません。

しかし

  • コードの効率的な書き方
  • VBE(VBAを書くエディタ)の効率的な使い方
  • バグの読み解き方
  • 設計・チームでの情報共有の大切さ

については試験勉強からは学べませんでした。

実務レベルではこれらの知識が重要になるのにもかかわらず。

実務レベルでExcelVBAを使いこなすノウハウが必要だった

試験勉強で一応コードは書けるようになったものの、前述したとおり実務レベルではとてもお粗末なものになってしまいました。

その原因が、上述した実務レベルで使いこなす基本知識がなかったこと。

今まで実務レベルで使いこなす方法は本・ネット情報にはほとんどありませんでしたが、今回購入した本はそれがぎっしり書かれていました。

著者の高橋さんは「いつも隣にITのお仕事」というブログを書かれており、私もよく読んでいます。

いつも隣にITのお仕事 | 毎日の業務が楽チンに!

この本には、一通りマクロやExcelVBAの知識がある人を対象に実務レベルで使いこなすノウハウが詰まっています。

例として紹介されているコードは初心者でも分かりやすいものばかり。

この手の本はすぐにコードの意味が分からず投げ出してしまうことが多いのですが最後まで一気に読むことができました。

私が前職で失敗した引継ぎの重要性、チームとして成果を上げるためのノウハウも書かれています。

初心者から脱したい方にお勧めの本です。

私も脱初心者を目指します。

編集後記

今日の午前中は体調不良のため休息。

午後は仕事を少しした後、返せずにいた本を図書館へ返却。

図書館は気持ちをリフレッシュさせてくれる大切な場所です。

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