自分で事業を始めたら、キーワードは「バランス」から「偏り」へ
4/92019
カテゴリー:独立開業
自分で事業を始めて「変わったなあ」と思ったことの一つが
「バランス」から「偏り」に重みを置くようになったことです。
「偏り」というと、
「偏屈」「偏狭」「偏固」
などちょっとネガティブな意味にも使われますが、
良い言葉に置き換えると「集中」でしょうか。
自分の時間は有限で、すべてにバランスを置くことはできないし、
偏らざるを得ない(集中するしかない)といった結論になりました。
すべての人に「偏れ!」と言うわけではありませんが、
自分で事業を始めようとしている人の参考になればということで
「偏り」に対する私の想いを書きます。
※どうしてそこ(石と石の間)に咲くのだろうと思うけれど、尖っててカッコいいなと※
独立後に感じた危惧
独立後、同業を研究してみようと、HP(作成されている同業限定ですが)を研究しました。
そこで感じた危惧。すべて同じような内容で、同じような売りだったからです。
それでも今まで何十年もやってきたということはそれでやっていけているということ。
ただそれが今後も続くとはどうしても思えませんでした。
同じような内容で打ち出しても、絶対に勝ち目はないだろう、と思いました。
そこで「偏り」をうち出すことにしました。
- クラウド会計限定(自分で経理を行ってもらい、アドバイス、教えることに特化)
- 個人事業主、副業会社員の相談歓迎
- ブログ平日毎日更新にて仕事観を出す
- セミナー、コンサルティングを行う
- 執筆・取材も積極的に受付
結果としては、良かったと思っています。
同じような打ち出し方をしていたら・・今頃どうなっていたか怖くなります。
バランスのとれた人材になればお客様に満足してもらえるのか
私が「偏り」を重視するのは、
バランスのとれた人材だからといって、
それでお客様に満足していただけるかは疑問だからです。
お客様にはお客様特有の悩みがあって、バランスのとれた人材だからといって
その悩みが解決できるわけではありません。
「それで、あなたの強みは何?」ということをお客様は知りたがっています。
バランスのとれた人材が重宝されるのは、「雇われる側」(会社員)が多く、
独立後は「このターゲットに役に立てれば良い」という発想に切り替える必要があると考えています。
「○○だったらこの人」と言われるようになることが戦略
税理士の周辺には労務、法務、金融等たくさんの資格・知識がありますが、
あれもこれも詰め込んでいたらいくら時間があっても足りません。
もちろん、いざというときに
「わかりません」
ではお客様に迷惑がかかるので、横のつながりを持っておくことは
必要ですが、自分自身がオールマイティーな人間になる必要はないと思っています。
(なっても良いけど、その前に人生が終わってしまうかも)
自力でできるところまでは自分で調べ、その上で
「できる人」にお願いすればいいと考えています。
仕事は、抱え込むのではなく様々な人とシェアしていくスタンスです。
この「○○ができる人」に自分自身も認定してもらうことが大事で、
「○○の分野だったらこの人」(=偏りのある人)
と言われるようになることが独立後の1つの戦略だと思っています。
時間の使い方も偏らざるをえない
自分で事業を始めると、時間の使い方も偏らざるをえません。
勤務のときのように○時から○時まで、土日祝日休み
といった決まりはないため自分で自由にスケジューリングしていくことになります。
私自身、一応
「直接仕事は夕方5時まで」
「土日祝日は税務は行わない」
「午前中にルーチン(経理、ブログ)は終わらす」
などのルールは決めていますが、勤務時代に比べるとかなり偏った時間の使い方をしています。
土日祝日も、仕事なのか、曖昧なこと(ただしやみくもにやっているのではなく、
仕事につなげることを意識して)をよくしています。
例えば、先週の土日はプログラミングの研究
で多くの時間を費やしました。
「土日は家族サービスするものだろう!」
「税理士なんだからもっと税法の勉強!」
が一般的な考えだと思いますのでこれも「偏り」かなと思います。(もちろん最新税法は追っていますが)
仕事の内容を尖ったものにするためには、時間の使い方も偏らざるをえません。
もちろん家族との時間、趣味の時間などのバランスも大事ですが、
「偏る」ことによって本当に好きなこと、大切なことを追求しお客様・社会への貢献
につなげていけると信じて行動しています。
まとめ
独立後、キーワードが「バランス」から「偏り」に変わってきたこと、「偏り」に対する私の想いを書きました。
思えば、小さい頃から「偏り」はありました。
(5段階で、「1」がある通知表など、、やりたくないこと(体育とか、家庭科とか)はとことんやらなかった)
学校、会社でバランスのとれた人材が重宝される、といった考えから
脱却するのは大変ですが、
「偏り」こそが自分で事業を行う上でのキーワードになることは
確信しています。
編集後記
昨日は、今月申告のお客様のデータチェック、書籍執筆を行いました。
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