野口悠紀雄さんの「仮想通貨革命で働き方が変わる」という本を読みました。

仮想通貨と働き方がどう関わるのか、興味があって買いました。

この本では、仮想通貨が普及していくと一番恩恵を受けるのはフリーランスであることが書かれていました。

気になったキーワードを中心に感想を書きます。

政府が主導する働き方改革の議論は「雇われるている人」が中心

現在政府が主導となって進められている働き方改革は企業に雇われている人が議論の中心です。

残業規制、正社員と非正規社員の格差撤廃、テレワーク・フレックスタイム等の柔軟な働き方の提唱など。

一方でフリーランスの待遇改善などはほとんど議論に上がりません。

まだまだ会社員として働く人が大多数からかもしれません。

ただ、フリーランスのの働き方に興味を持っている人は多いということが書かれています。

著者は、仮想通貨や周辺の技術が進歩していくことによってフリーランスが増え、自然と働き方改革につながっていくということを述べています。

従来の「雇われて働く」範囲内で考える働き方改革ではなく、言うならば働き方そのものを変える本当の改革です。

知識労働者が増えた現代では、自然の流れだと思います。

なぜ仮想通貨が働き方改革になるのか?

仮想通貨がなぜ働き方の改革になるのか。キーワードがいくつか書かれていました。

ブロックチェーンで仲介者が不要

最近は仮想通貨バブルで仮想通貨そのものが注目されていますが、本当にすごいのは仮想通貨を支える技術(ブロックチェーン)であることが書かれています。

ブロックチェーンは複雑なハッシュ計算が組み込まれていて一度記録すると理論的には改ざん不可能です。

この技術を使えば今まで仲介者が必要だった取引(決済、クラウドソーシング、シェアリングサービス、資金調達、登記等の資産管理等)に仲介者が必要なくなります。

例えばクラウドソーシングを考えてみると、今までは高い手数料を仲介者に払わなくてはいけないのがネックでした。

今後契約・納品・請求等一連の手続きが改ざん不可能なブロックチェーンを使って行うことができれば、仲介者による中抜きがなくなり、「フリーランスの技量」のみが報酬の基準となるでしょう。

迅速かつ低コストの取引

仮想通貨が広がれば迅速かつ低コストの取引が可能となります。

例えば海外取引を考えてみると、今までとの差は歴然です。

銀行を通して海外から入金してもらうと数千円の手数料と時間(数週間)がかかっていました。

仮想通貨の送付であれば、送付先のアドレスが分かればわずかな手数料のみで瞬時に決済が行われます。

これによって今までは採算の合わなかった少額決済(マイクロペイメント)が可能となり、その恩恵を一番受けるのが少額決済を必要とするフリーランスということです。

仮想通貨はBtoCからCtoCへの流れと一致

今まで大量に生産して、大量に買ってもらうBtoC取引が市場では主流でした。

しかし今は人口構成も変わり、人々の要望も多様化している中で、個人が個人に対して細かなニーズに答えていく、CtoCへと徐々に移行しています。

シェアリングエコノミー(インターネットを介して、使われていない資産やリソースを活用すること)の広がりもその流れの一つです。

メルカリで不要になったモノを販売したり、Uberで空いている時間と車を使って配送サービスをしたり、民泊サービスで空いている場所を貸し出したり。

今まで個人と個人とがスムーズにやりとりするには仲介者と、高い手数料が必要でした。

しかし仮想通貨やブロックチェーンが進歩すれば個対個の取引もスムーズに行うことができ、コストやリスクを下げることが可能です。

こういった流れも個として独立したフリーランスにとっては朗報、ということです。

まとめ

野口悠紀雄さんの「仮想通貨革命で働き方が変わる」を読んで気になったことをまとめました。

私も現在独立して働く1フリーランスです。

フリーランスというとどうしても安定していない、不利な立場、という印象を持たれるので、

こういった本でフリーランスの働き方が持ち上げられていると嬉しくなります。

これからもっと注目されていく仮想通貨とブロックチェーン技術とともに働き方改革が一層進み、その先頭にたつのがフリーランスであることを望んでいます。

編集後記

本日は午前中メール相談対応、午後は対面相談へ。

早期退職を予定されている方が民泊事業、仮想通貨のマイニング事業を行うということで相談を受けてきました。

フリーランスの働き方が当たり前になれば、早期退職された方があらたに事業を始めやすくなるでしょう。

企業で長年経験して得た知見を退職後は個人として活かすことは、社会にとってもとても有益なことだと思います。

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