Googleアラートで「税理士 AI」をキーワードに情報収集しているのですが、

先日クラウド上で相続問題の解決を行う会社の記事が配信されました。

クラウド上で「日本の相続問題」解決を行うbetterが、ニッセイ・キャピタルよりシードラウンドで5,000万円の資金調達を実施:時事ドットコム

所得税、法人税についてはクラウド上で行う流れが周知となってきていますが、

アナログなイメージが強い相続税も、ちょくちょくこういった記事を見かけるようになりました。

今すぐクラウド上ですべてができるということではないですが、

流れだけは意識したほうが良いと思っています。

今スタンダードになりつつあるものは、最初は見向きもされなかった

いま世の中で当たり前になっているもの。

インターネット、ネット通販、iPhone、クラウドシステム・・

様々なものが頭に浮かびますが、最初は見向きもされなかったものばかりです。

例えばインターネットはごく一部のITオタクの人しか利用しないものでした(「パソコン通信」と言われていたような)。

ネット通販だって、私も最初は「怪しい。ちゃんと来るの?」と思っていました。

iPhoneは機能が豊富な日本の携帯に比べて性能が低い、といったことで批判されていました。

クラウドシステムも「ネット上に情報を送るなんて危ない」と思われていました。

私の業界でいうと、

クラウド上で動く「クラウド会計ソフト」は

一般の人が会計処理なんてできない。税理士に頼まねば」「クラウド上にあるなんて危ない」「複式簿記できるの?

といった形で出始めた頃は多くの批判があったかと思いますが、

シェアを伸ばしています。

私のお客様はクラウド会計ソフトを使っている方しかいませんが、

十分に使いこなしている方ばかりです。

世の中のスタンダードの「始まり」はいつだって「懐疑的」「批判的」であることに注意が必要です。

納税者の選択肢が増えるサービスは増えてほしい

こういったサービスが増えることにより、

  • 高額になりがちな相続財産に割合をかける報酬体系
  • 専門家に頼らなければ申告できない仕組み

というのは徐々に、部分的に、変わっていくと思われます。

納税者の立場になってみれば、

ただでさえ相続人が亡くなって慌ただしく税理士に相談しに行く時間がない中、

基本的なフローをクラウド上で確認できるというだけでも助かるのではないでしょうか。

もちろん最初から最後まで同じ人に対応してもらいたい、マンツーマンで手厚い対応がほしい

という人もいると思うので、そういう人は専門家に頼れば良いと思っています。

大事なのは納税者の選択肢が増えるということです。

今すぐ変わらなくても、流れだけは意識したほうが良い

冒頭で紹介した相続税の問題をクラウド上で解決するサービスも、

今すぐにすべてができるようになるというわけではないでしょう

(実際、要の部分は税理士が対応すると書かれています)。

私自身相続税対応を行っていないので、大変さがわかっていない部分もあるかもしれません。

ただ、相続税に限らずこのような「流れ」だけは意識したほうが良いと思っています。

「ここだけは聖域」

と思っている業務でも、

この「クラウド化」「自動化」の流れで変わっていく可能性はあります。

納税者の方にとってはこの流れは良いことだと思いますし、

専門家にとってはこの変化にどう対応していくかが大切だと思っています。

 

編集後記

昨日は、年一の確定申告をしているバイオリンショップのお客様のもとへ打ち合わせ。

freee+Squareで効率的に会計処理を行われています。

 

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