山口周さん、尾原和啓さんの対談本である

『仮想空間シフト』を読みました。

コロナ以前からあった変化、そして

コロナ後に更に加速するであろう変化を

仕事、暮らし、人生、国家・行政

に焦点を当てて書かれた本です。

対談なので非常に読みやすいし、

お二人の発想が

ユーモアかつ本質をついていて非常に刺激となりました。

 

私の気付きになった部分を

参考までに紹介します。

モチベーションの需給ギャップ

今の50代〜が生きた時代は、

給料が上がるということが大きなモチベーションにつながっていたというお話がありました。

なぜかというと、「良い暮らしをする」

ことが皆に共通した「幸せ」だったからです。

しかし、現在は物質的な豊かさは十分になってしまい、

仕事に「お金」よりも「やりがい」「生きがい」を求める人が多くなりました。

その結果、

モチベーションを提供できない会社と、

モチベーションを求める人との間で

需給ギャップが起きていると。これは興味深い話でした。

だから、「オンラインサロン」などのように

やりがいを求めて、お金を払ってまで

行動する人が出てくる結果になっているのだと。

この本では、やりがいを究極にまで高めた会社、Linuxが紹介されています。

優秀なプログラマーが、ただ「楽しさ」のために

ものすごい価値のあるプログラムを生み出したことが書かれていました。

以前から、やりがいが人を動かすことは証明されていたんですね。

お金よりも、自社(自分)の「美意識」をきちんと説明できる会社が、個人が、

今後伸びていくだろうと実感しました。

東京自体がフィクション

あまりに東京一極集中になっているいまの状況を見て、

「東京自体がフィクション」とおっしゃっているのが印象的でした。

コロナ前も、コロナ後も、テクノロジーの進化によって

物理的に皆が同じ場所で、同じ時間に働く必要などないのに

皆が「価値がある」と盲信していた。それが東京という場所だと。

皆が日本の中心だと思っていた東京が実はフィクションだったとすると、

じゃあ本当の居場所はどこなのか。

そのヒントが地産地消、地方分散という話につながっていました。

確かに、働く場所に縛られないことがわかってしまったいま、

仮想空間である東京にとらわれる必要はまったくないと感じました。

Z世代の生き方が参考になる

2020年時点でおおむね20歳以下の人たちのことを「Z世代」と呼ぶそうですが、

彼らの生き方が参考になるという点も興味深いものでした。

というのも、Z世代の人間がそばにいるからです。私の18歳の息子です。

物心ついたときからPC、スマホ、タブレット等ネットに繋がっているのが当たりまえの世代です。

この本の中にニンテンドースイッチの「スプラトゥーン」の話が出てきます。

スプラトゥーンは、4対4のグループ対戦です。

そのマッチングは、なるべくまだ弱い人には弱い人と対戦させ、

強い人は強い人と対戦させる、

といったことが自動でされているようなのです。

どおりでハマるわけですね・・・・。

息子はプレーするときは基本は攻撃に回る、でも

攻撃が上手い人がいたら守りに入る、

と言っていました。

たまたま集まった人の中で役割を瞬時に理解する。

これって我々にはあまりない思想だな、と。

たまたま「声とも」(声だけで気軽にともだちになれるサービス)で出会った

人とLINE IDとスプラトゥーンのIDを交換し、話しながらプレーして遊んでたり。

私達の世代だと、

「知らない人と話したり、遊ぶなんて・・」

と思ってしまうのですが、

もう古い考えなのかもしれませんね。

面白いことに、70代の祖母は孫である息子と一緒に声ともアプリを楽しんでいたとか。

意外ですが、今のZ世代と70代以降の思想は似てる部分があるのかもしれません。

そして一番考えが古いのは、私なのかもしれません(^_^;)

 

今後、仕事もプロジェクト制になって、

一度も会ったことない人と仕事をする機会が増える中で

ひとりよがりにならずに、自分の役割を理解し、うまくやっていく能力は必要です。

このような時代にZ時代の軽々と世代、距離を超えてつながりを

持てるフレキシブルさは見習うべき点と感じました。

 

まとめ

山口周さん・尾原和啓さんの対談本である『仮想空間シフト』の紹介をしました。

ビジネスパーソンのみならず、

今後どう仕事、生活に変化が出てくるかを知りたい方にお勧めです。

 

編集後記

昨日は、決算・申告作業を。

 

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