持続可能な経営と、従業員の幸せの両立は可能ー『売上を、減らそう。』はすべての働く人にお勧め

持続可能な経営と、従業員の幸せの両立は可能ー『売上を、減らそう。』はすべての働く人にお勧め
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「売上を減らす」

「収入に上限を決める」

「売上目標なんてじゃま」

従来の会社経営とは一線をおく考え方で

持続可能な経営と、従業員の幸せとを両立させた京都のステーキ丼専門店、「佰食屋」について書かれた『売上を、減らそう。』という本を読みました。

この本には、

数字を追いかけずに、

なおかつ経営者も社員も犠牲にならない働き方を目指す

考え方が、書かれています。

私はフリーランスで雇用する従業員はいないのですが、

いま叫ばれている「働き方改革」が滑稽になるくらい、

社員さんへの想い、そしてそれを支える経営の仕組みが心に響きました。

売上を減らしても黒字にする仕組みは詳しくは本書をよんでいただくとして、

特に響いた部分を書いてみます。

就業時間内に利益を出せない事業なんてやめてしまえばいい

著者は、

就業時間内に利益を出せない事業ってそもそもそもだめじゃないですか。

と書かれています。

これを読んだとき、本当にそうだなと思いました。

国は、労働基準法で1日8時間、1週間に40時間を超えて労働させてはいけない

というルールを作っています。

これが、「国民が適切に働ける条件」なのだから、

この基準を超えていたら

「誰かの生活が犠牲になっている」

ということです。

残業が慢性的になっている会社員の方、思い当たりませんか。

いくら良い商品でも、サービスでも、誰かの犠牲に成り立っているものであれば

意味がありません。

なるべく私が24時間営業、安すぎるものは買わないようにしているのは

こういった考えからです。

「早く帰れる」は究極のインセンティブ

佰食屋では、その名の通り「100食売り切ること」が目標です。

決して「売上前月比◯◯増!」などといった売上目標はたてません。

「売上目標なんてじゃま」とさえ著者は書いています。

目指すところはシンプルで、

「売り切れば早く帰れる」。

これって社員にとってはものすごいインセンティブになると思うんです。

「24時間働けますか」の時代のおじさんたちには響かないかもしれませんが。

私自身、20代のうちは多少の無理もできましたが

30代以降、朝暗いうちから出ていって、夜も暗くなるまで仕事していた時期は

本当に「なんで生きているのだろう」といった気持ちになりました。

多くの会社では、いくら頑張ったところで

早く帰れるわけでもないし(誰かの仕事を振られる)、

給料があがるわけじゃありません。

著者もそんな「がんばってもがんばっても報われない気持ち」を社員時代に経験しているからこそ、

自分が誰かを雇うときはそんな気持ちになってほしくないと思い働き方を工夫されてきたようです。

「頑張れば報われる(早く帰れる)」

というシンプルなことを実現させた良い例です。

専門家はステレオタイプになるべきじゃない

この本には専門家の話も出てきます。

お店があまりにも社員にお金をかけるので、

顧問税理士に呆れられた、といったエピソードがでてきます。

事業立ち上げの際には、経営コンサルタントから

「うまくいくわけない」とけちょんけちょんに言われたとか。

専門家はどうしても過去のデータに基づき

「飲食店の人件費だったらこのくらいだ」

「利益はこのくらい残すべきだ」

とステレオタイプに判断しがちです。

でもそもそも人件費にいくらかける、利益をいくら残す、

といったことは経営者の理念によっても異なりますし、

人件費をいっぱいかけて赤字すれすれになっても

持続可能な経営ができていればそれで良しという経営者の方もいます。

もちろん回らなくなるくらい悪化していたらそれなりの助言はすべきかと思いますが。

専門家はステレオタイプにならずに、真摯に経営者の理念を共有すべきと

感じました。

人を雇うってこういうことだ

一番私が感動したのは、佰食屋の採用基準です。

「やる気にあふれている人なんて要らない」

「市場で優秀な人材は要らない」

「就活弱者を敢えて採用する」

佰食屋の採用基準ははっきりしていて、

「お店の他の従業員とうまくやっていけるか」、

ただそれだけです。

高度なスキルや、資格などは必要ありません。

真面目に仕事に取り組める人、人にやさしくできる人にきてもらい、

あえてロボットができるような誰でもできる仕事をしてもらって、

「現場」に集中してもらうことに重みを置いています。

(市場で評価される)優秀な人にとっては、

「誰でもできる仕事をするなんて退屈じゃない?」

と思うかもしれませんがそもそもこのお店に来る人達は

「早く帰る」ことが一番のインセンティブなのだからそれで良いはずです。

どういう社員に来てもらいたいか、そしてその社員が気持ちよく働ける

にはどうしたら良いかを著者は一番に考えています。

「お客様は神様じゃない」という言葉にもその理念が現れています。

今流行りのダイバーシティを意識しなくても、

結果的に多様性のある職場になっていったのだとか。

「働き方改革」とドヤ顔で叫ばなくても

「眼の前の従業員を幸せにする」

「そのための仕組みを作る」

というシンプルなことに注力することだけ考えていれば自然と働き方改革は達成されるんですね。

「人を雇う」って、こういうことなんだ、

と納得しました。

(と同時に、私には絶対できないと思いました。)

「なんでお金がほしいのか?」を明確にする

著者は、

「お金は最低限あれば良い」

「お店を続けていくこと、従業員一人ひとりの夢を叶えることが夢」

と言い切っています。

大企業が儲かったお金を従業員に還元せずに、

内部に溜め込んだり、株主に還元したりするのと大違いですね。

「売上を追いかける」経営者に見落としがちなのが、

「なんでお金がほしいのか(儲けたいのか)」

ということではないでしょうか。

私も一応フリーランスとしてひとり経営を行っているのでいつもこのことは考えます。

先日、仕事を一件断ったときに知り合いに

「もったいないー」「私だったらお金のためにやりますねー」

といったことを言われたのですが、私自身なんで断ったかというと

請け負った結果、自分のストレスが増えることが予想されたからです。

私の場合は従業員はいないので自分が幸せになれる働き方を実践するために、

無理して仕事を受けないようにしています。

私も、著者と同じく「お金は最低限あれば良い」と考えています。

理由は、優先順位が穏やかに暮らすこと⇒そのためのお金だから。

だからこそ「売上を減らし」、それに見合った生活をすることが可能です。

なんとなく「お金がほしい」と思っている方は、

「自分はなぜお金がほしいのか?」

を一度よく考えてみると良いかもしれません。

まとめ

京都にある1日100食しか売らない佰食屋の経営の仕組みが紹介されている『売上を、減らそう。』を読んで響いた点をまとめました。

こんな会社であれば、人が集まるのも納得です。

達成したいことのために、仕組を構築する

といったシンプルな経営手法が、

すべての働く人に参考になるはずです。お勧めです。

編集後記

昨日は、以前仕事を依頼いただいた方から

再度ご依頼を。

 

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