クラウド会計は必須?まずは入力をなくそう
10/62016
カテゴリー:クラウド会計・経理
クラウド会計は絶対に必要か
- インストール必要なし、どこからでもアクセス可能
- アップデートの必要なし
- 金融機関からの自動取込・仕訳機能
- 簿記知識がなくても使える
などの特徴があるクラウド会計ソフトはとても便利。既存のものに比べればそれは間違いないです。
それでは、クラウド会計ソフトは絶対に必要か?と言われるとそうでもありません。
便利といっても所詮はツールなので、既存の仕事の仕方を変えなければ(それを使いこなす人たちがいなければ)むしろ混乱が生じます。
現時点でクラウド会計に興味を持っている、でも顧問税理士は詳しくないと言っているし・・という方がいましたら、まず既存の仕事の仕方を見直すところから始めると良いと思います。
会計処理について言えば、「入力をなくせるかどうか?」が大きなポイントとなります。
大手企業では今までも入力業務はほとんどしていない
クラウド会計ソフトの売りの一つである金融機関との連携・自動仕訳ですが、通帳や伝票を見て一から入力していた中小企業にとっては大きなメリットでしょう。
しかし、大手企業では一から入力ということは今までもほとんどしていません。
金融機関との連携ですが、大手企業ではインターネットバンキングの利用は当たり前なので預金の入出金はCSVデータを会計ソフトにアップロードすることにより完了します。
更に、旅費精算データ、請求書のデータ、原価のデータ、売掛金・買掛金の消込データなどもすべて専用のソフトがあってそこから会計ソフトに取り込むことができるため人が入力する余地はありません。
結果、どうしても経理知識が必要となる仕訳(決算仕訳等)だけ経理部で人が入力することになります。
このように大手企業では元々「会計ソフトに入力」という作業はほとんど生じないようになっています。
中小企業でも入力をなくすことはもちろん可能
中小企業でも、クラウド会計ソフトに頼らずとも入力を極力なくすことは可能です。
というか、中小企業だからこそ大手企業よりも効率化は進めやすいはずです。
先ほど通帳を見て一から入力・・と書きましたがクラウド会計の便利さを問わずとも個人的にはしてはいけない方法だと思います。
インターネットバンキングを利用していることが前提ですが、ネットでデータを取得できるのにわざわざ手で入力する必要性は全くありません。
データ化されたものがあれば、通帳残高と帳簿残高が合っているかどうかの照合作業も必要ありません。
「銀行のデータはそのまま会計ソフトに取り込めない!」という問題は取会計ソフトへの取込み用のエクセルテンプレートを1つ持っておけば済みます。
クラウド会計ソフトはインターネットバンキングから直接会計ソフトに取り込むことができるということで画期的と言われていますが、実は間接的に今までもできていたことなのです(エクセルにダウンロード⇒会計ソフトにアップロードという手間はありますが)。
もし、記帳代行をお願いしている顧問先の税理士が「通帳の枚数で請求額を変える」「数値を合わせるのに時間がかかる」と言っていたら注意です・・。そもそも通帳の枚数で負担が大幅に増えることはないし、数値を合わせる必要性もないはずだからです。
クラウド会計ソフト導入前に仕事の仕方を整理する
このように、クラウド会計ソフトを導入しなくとも、入力などの作業を極力なくすことは可能です。
もし自社で経理を一通り行っていて、クラウド会計ソフトの導入を検討していたらまず、
- 現時点での作業の状態(工数等)を確認
- ボトルネックを探す
- 人の分担を見直す
ことが大事だと思います。
フローチャートなど、図でまとめると分かりやすいかもしれません。
一方、会計事務所に記帳代行をお願いしている場合。
顧問税理士がクラウド会計と聞くと嫌な顔をする、月次決算にやたらと時間がかかる、通帳のコピーをくれ、と言う場合は要注意です。余計な代行作業の料金を取られているかもしれません・・。
まとめ
クラウド会計ソフトの売りの一つである「入力」自体をなくす自動仕訳機能。
今までの環境でも十分それは可能であることをまとめました。
便利なソフトを導入することも大事ですが、現在の状況で効率化は最大限できているのか(特に必要のない入力をしていないか)?ということを考えることも大事です。
編集後記
今日は朝から息子が忘れたお弁当を中学校までお届け・・疲れました。
(お金ももって行っていない場合はどうなるんだろう・・みんなからお裾分け?)
このまま帰るのも悔しい(?)ので途中通りかかったマックで気になっていた「テキサスバーガー」をがっっつり食べました。
マックのポテトは細くて食べやすく、小さいころから大好きです。
それにしてもボリュームがあって年取るとマックきついかも・・と思いました(食べましたけど)。
クラウド会計専門の女性税理士です。
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