難しい論文をNotion AIで要約。人間より上手くできる?
3/152023
カテゴリー:AI
ChatGPTが2022年の暮れに登場して以来、
AIの進化は目まぐるしいです。
その中でも、「Notion AI」が注目されています。
今回は、Notion AIを使って
難しい論文を要約してみました。
Notion AIとは
まず、「Notion」とは総合型のメモ・タスクなどの情報を一元管理するツールです。
ドキュメントやタスクを一人でも、複数人でも効率的に管理できます。
「Notion AI」とは、そのツール内で利用できるAIの機能のことです。
Chat GPTは自分でテキストを入力する必要がありますが、Notion AIは
- ブレインストーミング
- ブログ投稿
- アウトライン
- SNS(Twitterだったら140文字にしてくれる)投稿
- プレスリリース
- 創作ストーリー
- 要約する
などがあらかじめ機能として準備されているため、
効率的にAIを利用して知りたいこと・やりたいことを実現できます。
なおこのNotion AIはフリープラン含むNotionプランのアドオンとして、
1人あたり月額10ドルで利用できます。
難しい論文を要約。どこまで簡潔にできる?
今回、「要約する」機能を使ってみました。
何を要約しようか考えていたところ、
自分の職業である税理士関係が良いかなと思い
ました。
そこで、大学院時代非常にお世話になった
「税務大学校論叢」(税務大学校というところで、研究部教授等書かれた論文)
の中からピックアップさせていただきました。
選ばせていただいたのは「非永住者制度の今日的存在意義について」という論文です。
こちらの、「研究の目的(問題の所在)」について要約させていただきました。
それなりに長い文章です。
個人で要約に挑戦してみると・・・
- 非永住者制度は日本独特の制度である。
- 非永住者制度は一般的な課税方法から逸脱する制度である。
- 非永住者制度は古くから議論があるものの一致した見解は得られていない。
- 今一度、その存続を検証してみる必要がある。
- 本稿は、非永住者制度の存在意義を明らかにし、存続させるべきか判断する。
- 存続させる場合には改善案と外国の制度を輸入すべきか検討する。
といったところでしょうか。
それでは、Notion AIで実際に要約してみます。
まずは文章を貼り付け、選択した上で「AIに依頼→要約する」をクリックします。
すると、以下の文章が生成されました。
正直、びっくりしました。
簡潔に、わかりやすく、そして重要な部分は決して外していません。
私が要約した
「古くから議論がある」
「外国制度の輸入」
に関しては確かになくても通じる。
私の方がNotion AI様より劣っているのは明らかですね^^;
この文章、「翻訳する」で他の言語に翻訳することも瞬時にできます。
私がみる限り、非常に自然な英語です。
研究に関わる人であれば英語の論文の必要性も大きいと思いますので
非常に有用ではないでしょうか。
AIによる要約を利用してみて
良い面、懸念される面があると思いました。
まずは良い面ですが、
大量の論文を読み込まなければならない学生や研究者の時間短縮
につながると感じました。
(もちろん、論文執筆者に敬意を払いつつですが)
これだけ精度が高ければ、
これまでかかっていた先行研究の精査の時間を半分くらいにできるのではないでしょうか。
懸念される点としては、
文章を盗用されても非常にわかりづらくなることかと思いました。
これまでだと、盗用はなんやかんやでバレやすかったですが、
ここまで自然な文章を作れると、
全然気づかないこともあり得るのではないかと。
しかも、盗用する側もコピペして自分で直すのではなく
AIに直してもらうことで楽ができてしまいます。
ここまでくると倫理も問われるかなと。
論文だけでなく、Webに出回る文章の多くが
コピペよりも問題な「AI文章」になる可能性もあります。
(それは別に良い、と思う人もいるかもしれませんが)
とはいえ新しい技術には負の側面は
あるもの。
それをきちんと認識しつつ
試行錯誤することが大事と考えています。
まとめ
難しい論文をNotion AIで要約してみた結果と、
感じたメリット・懸念点をまとめました。
AIの進化が目まぐるしく、人間の本来のあるべき姿はどういったものなのか、
考える機会にもなります。是非、お試しください。
編集後記
クラウド会計freeeを上手く使いたい、という方から
個別相談を。
できそうでできないのがクラウド会計。
ポイントとなる部分を中心に説明させていただきました。
最近のあたらしいこと
新しいカメラで桜を撮る
新しく買ったNikonのカメラが楽しすぎて、
写真をたくさん撮っています。
桜が少しずつ咲き始めました。