税理士になりたい人が少なくなってきている 税理士として伝えられることは何か
7/182018
カテゴリー:税理士・税理士試験
税理士の受験申込者数の減り方がすごいということで、過去の国税庁のHPより調べてみました。
こ、これは確かにすごい・・と思います。この5年間でも34%くらいの減少です。
私が最後に税理士試験を受けたのは平成22年で確かな数字は残っていませんが、ここ10年くらいでほぼ半減しているのではないでしょうか。
考えられる原因と、これから受験をする人たちに税理士として伝えられることは何か、考えてみました。
魅力が伝わらない、技術進化、試験制度・・様々な原因が考えられる
「税理士」はなかなか魅力が伝わりにくい職業かと思います。
(税理士は地味なのかドラマ化・映画化は聞いたことありません)
「先生」というイメージが強く、平均年齢も60代ということを考えると
一般の人から見れば「税務署にずっと勤めた人がなるもの」というイメージかもしれません。
(実際、租税教室のときに学校の先生に「さあ、今日は税務署の方がきてくれましたよー」と言われたことあり)
また、ここ10数年の技術進化も見逃せません。
インターネットでなんでも調べられる時代、そして知識がなくとも操作できる会計ソフト、AI、Fintech・・これらの技術革新によって「消える職業」とも言われています。
(私の叔父は80代で現役バリバリ税理士ですが、繁盛していて全くそんな雰囲気はありませんが。。)
そして平均10年はとるのにかかるという税理士試験。
これら様々な要因が重なっての受験申込者数の激減かと思われます。
税理士として伝えられること
こういった厳しい状況の中、私が現役税理士としてこれから受験する人に伝えられることは何か。
それは
「楽な仕事、持っているだけで稼げる資格ではないけれど、使い方次第で自由に、楽しく働くことができる」
ということです。
昔は「持っているだけで稼げる」資格だった面もあると思います。
現に「一生安泰」などと私が受験を始めた時には言われていたので。
もちろん、今はそんなこと言う人は誰もいません。
なので「一生安泰」を求める人には厳しいかもしれませんが、「資格を利用して仕事を楽しむ」くらいのしなやかさがある人であればとても良い武器になると思います。
なぜかというと税金は、どんな仕事にも絶対関わることだから。
税理士は税理士にしかできない「独占業務」(税務代理、税務書類の作成、税務相談)がありますが、これを軸に様々な仕事を展開している同業者を私はたくさん知っています。
引用:日本税理士連合会 学生向けパンフレット「税理士って?一生の仕事を探すなら」
税理士は「独占業務」ばかりアピールされますが、本当の魅力は誰もが関わる「税金」を軸に様々な仕事をつなぎ合わせることができることだと思っています。
例えば
税理士+ITによる業務効率化
税理士+キャリアアドバイザー
税理士+セミナー講師
税理士+ブロガー
税理士+作家
税理士+受験者・同業者支援
他にもたくさんあると思います。
私自身も単発の相談を行なったり、同業者にセミナーを行なったり、書籍を執筆したり、様々なことをして楽しんでいます。
また、独立しやすいというのもやはり大きな魅力です。
どこかに所属して働くも、一国の主になるのも。
私はどちらかというと自分が生活できるくらいの収入を得て、その中で自由に働くスタイルにしたかったので、
独立(かつひとり)を選びました。
こういった選択を比較的スムーズにできるのも税理士の大きな魅力です。
まとめ
自分の就いている職業を目指している人が少なくなってきている、というのは少し寂しいですね。
このブログでも税理士の魅力は今後も発信していこうと思います。
今年の税理士試験まで、1ヶ月を切りましたが受験者のみなさま、体調に気をつけてラストスパート、頑張ってください。
編集後記
昨日はお客様の資料作りを終日。
Excelの腕が鈍ってきたので集中して復習中です。
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