昨日、税務相談ということで会社員の方の相談を受けました。

その方が挨拶が終わっておもむろに取り出したものは、私が共著で書いた『十人十色の「ひとり税理士」という生き方』でした。

一瞬「税務相談じゃなかったっけ!!??」と焦りましたが、

「単発 税務相談」と検索したところ私のHPにたどり着き、

共著を書いていることを知って書籍で購入し、

私の書いた部分を見て共感し、今回お願いしたとのことでした。

こういった経緯は初めてだったので嬉しく思いました。

税務相談が終わった後は、もっぱら「働き方」「生き方」の話になりました。

「常に誰かと一緒に仕事をすること自体が苦手」な人は結構いるのではないか

私は共著で「なぜ、ひとりを選んだか」という問いにこう書いていました。

その方は次の箇所にふせんまでつけてくれていました。特に共感してくれたようです。

2つ目の理由は、自分の元々の性格が組織や団体行動に向いていないことです。常に誰かと一緒に仕事をすること自体が苦手なのです。

あらためて読んでみると、結構ぶっとんだこと書いているなあ、という感じですが^^;

その方も、誰かと一緒に働くことについて消耗が激しい、ということをおっしゃっていました。

まさに私もそうでした。

上司に承認をもらいに行くにも、顔色を伺ってから。

自分の電話が隣の人に聞こえて、切った後に「いま話してたこと・・」といちいち言われるのが億劫。

直接関係ない会議に出て何も発言しないままただ時間が過ぎていく苦痛。

社会人4、5年目くらいに自分は組織に向いていない、ということを実感しました。

「ひとりが良い」は少数派

とはいえ、「大勢で強力しながら」「みんなで力を合わせて」が文化的に馴染む日本では、「ひとりが良い」と思う人は少数派です。

周りにも、「独立したらひとりは寂しいから、すぐに人を雇うつもり」と言っている人もいます。

誰かと同じ場所で一緒に仕事をすること自体が苦痛な人間にとっては信じられませんが、そういった考えの方が主流でしょう。人はひとりでは生きていけませんし。

それでもそういった少数派が多数派に巻き込まれずにこじんまりとでもやっていける、ということは今自分でやってみて実感しています。

大人が選択肢を示せばこれから働く人の希望になる

日本の会社は学校の延長線上のような部分があります。

というわけで、私は学校も当然苦手でした。

勉強自体は好きだったので、家で好きに勉強させてくれたらいいのに・・と思っていました。

私の息子も、学校が苦手なようです。

そんな状況もあり、私は自分の働き方を息子に見せることによって「組織に属さない働き方もあるよ」というメッセージを送っています。

私が学校に通っていた頃は、「良い学校を出ないと、良い会社に入れない。良い会社に入れなければ良い人と結婚もできない。女性は結婚するのが一番の幸せだ。」

といったことを言う大人が多かったです。

なんというか、今考えればとても狭い道しか示していなくて子供の夢をつぶす大人たちの典型だなと思います。

大人が「こういった勉強のしかたもあるよ、こういった生き方・働き方もあるよ」と多くの選択肢を子供(若しくはこれから社会に出る人たち)に示せれば、もっと希望を持てる世の中になるはずです。

今までの学校・会社は私のような「どうしても団体・組織に馴染めない人たち」を無視したものでした。

「すべての人は同じ」という前提で平均的な人を作り出す学校、そしてその延長線上にある古い体質の会社も所詮選択肢の1つであることがもっと認知されていけばと思っています。

編集後記

昨日は、会社員の方の税務相談を。

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