日本の大企業の業績低迷によって、就職・転職先に外資系企業を検討されている方も多いのではないでしょうか。

私は過去7、8年間くらい外資系企業での経験があります。

今日はそんな外資系企業での苦労話とそこで身につけられたことを書きます。

苦労①:各国のスピード感の違いで・・

私が出産後初めて勤めたのが、ISOの認証を行っているスイスに親会社がある外資系企業でした。

その企業は親会社のスイス以外にも各国に支店、子会社がありました。

私の仕事はその各国の支店と子会社との間に発生した債権・債務を管理し、ネッティング(債権債務相殺)処理をすることでした。

当然締め日近くになると「Balance Confirmation Request」(残高確認要請)という件名で各国の担当者からメールが送られ、その対応に追われていました。

そこで苦労したのが各国の対応のスピード感の違いです。

「今日中に返事くれ!」という国(とある欧米諸国)もあったり、

「はいはい、返事します」と言って1ヶ月以上経っても平気で返事しない国(とある東南アジア系の国)もあったり・・。

送金事情などの外的要因も各国で異なりますし、その国の制度・文化の影響が結構大きいような気がしました。

日本の中でも都会はせかせか、地方はゆっくりというイメージがあるように、国によってもスピード感の違いがあるのでその対応に苦労しました。

苦労②:とにかく早く、成果を残す

私がいた外資系企業ではどこも、

「とにかく早く、成果を残す」

ということが重視されていました。

経理の話で言えば月次レポートの締切がとても早く、いかに業務を効率化させるかがキーでした。

苦労③:メール文化の違いで・・

外資系企業で働くと、送られてくるメールの簡潔さ、そっけなさにびっくりします。

日本の企業間のメールのように

「お世話になります」

「どうぞよろしくお願いいたします」

といった挨拶文がほとんどありません。

一生懸命説明文を送っても

「OK, Thanks」で終わったり・・

「So, what should we do?」(で、どうすれば良いの?)と理解されていなかったり・・

長い説明は避け、なるべく簡潔に用件だけを伝える。これが大事だと途中から気づきました。

それからは自分でも「そっけないかな?」と多少思っても割り切って(^^;送れるようになりました。

日本国内のやりとりだったら丁寧さはある程度必要な場合もありますが、英文メールはとにかく「簡潔に、分かりやすく」が大事です。

苦労④:食の好みを分からず・・

日本の外資系企業は親会社が大きいけれども日本はこじんまりやっている、というところが多いです。

なのでたまに親会社から役員などが来るとその世話というか、接待のようなものにも追われます。

以前勤めていた外資系メーカーで、親会社から来たアメリカ人をランチに連れていくことを私は上司から命じられました。

「日本食を食べたい」ということだったので近くの蕎麦屋へ。

ところが・・そのアメリカ人はほとんど蕎麦には口をつけず(-_-;)

今考えれば分かりますが、蕎麦やうどんといったダシが効いた日本食はなかなか外国の人にはハードルが高いものだったのかもしれません。

もうちょっと色んな選択肢(懐石とか、お寿司とか)があったし事前に聞けばよかったな。。と後悔しました。

国によっては宗教によって食べられないものがあったりするのでその事前調査も必要です。

その後も食の好みの違いには色々と悩まされました。

身につけられたこと

以上、外資系企業での実際の苦労話を書いてみました。

このようなことから外資系企業で身につけられたことは

  • 実質・成果を重視した環境で必要な「スピード力」
  • 違う文化を持った人と仕事をしていく前提で必要な「臨機応変な対応力」

でした。

日本の企業では周りと協力して仕事を成し遂げる「調和力」「完成度」が重視される傾向があるので、外資系企業が求めるものと少し違っていますね。

一個人の体験談ですが、これから外資系企業に就職、転職を考えられている方に少しでも参考になったらうれしいです。

編集後記

私の影響を受けたのか、夫も家計簿アプリ・マネーフォワードを使い始めるようになりました。

なんとなく使っていた支出内容が分かるようになり、すっきりしたようです。

全体の家計的にも、良い傾向です^^

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