独立・起業する場合には事業計画をたてる人が多いでしょう。

その際、年商○○円!といった「目標」売上ではなく「必要」売上を考えたほうが計画はたてやすいです。

そして、「自分(自社)の目指すところはどこか?」といった本質を見失わずに済みます。

私も

もうすぐ独立して3年になりますが、

「必要」売上ををもとに日々数字管理をしています。

目標売上の問題点、必要売上がなぜ良いかを書きます。

※煌々と光の灯る夕方のランドマークタワー・・残業していた頃を思い出す※

「目標」売上の問題点

創業後数年過ぎた会社でもあることですが、「前年比○○%増加」の売上目標をたてる

ことが前提となっている場合が多いです。

ただ、冷静に考えてみて、売上(又は利益)って右肩上がりである必要ってあるのでしょうか。

上場会社は多数の株主を抱えているため難しい部分もありますが、

その会社の目指すところに到達できることが第一であり、

数字はその材料となるものです。

数字自体が目標になるのはなんだかおかしいなあと。

例えば、目標の売上に達するために従業員が長時間働く、利益度外視でサービスを提供する、といったことはその会社の目指すところではないはずです。

フリーランスも同じで、「とにかくたくさん稼ぐ」ことが目標であれば良いですけど、

そうでない人(自分の力で稼ぎたい、自由な働き方をしたい、家族との時間を持ちたい)がほとんどではないでしょうか。

また、極端な論理ですが、「売上」は自分(自社)ではコントロールできない部分がほとんどだと思っています。

価値を決めるのは、自分(自社)の外に存在する商品・サービスを購入してくれるお客様です。

だから目標売上をたてることはちょっと独りよがりな印象を持ってしまうのが正直なところです。

 

「必要」売上であれば明確にたてられる

一方で、自分(自社)が目指すところへ到達できるだけのコストを見積もり、そのコストをカバーできる「必要」売上であれば明確にたてることができます。

まずは自分(自社)のありたい姿(家族と一緒にいる時間を持ちたい、従業員を幸せにしたい、世の中に価値を提供したい等なんでも)を描き、そこから「必要なコスト」を算出し、

それを上回る売上をあげる。

売上がコストを上回れば利益が出て、投資に回せる。とても分かりやすいですよね。

このような必要売上であれば、目標売上のように従業員の生活や市場需要を無視することなく

明確にたてることができます。

私自身、

家計簿を基に毎月かかるコスト(家賃、食費、水道光熱費・・etc)と投資・貯蓄に回したい額を算出し、そこに事業にかかる費用を加算して必要売上を計算しています。

特にフリーランスは生活と仕事が一緒になっているので、

無理に分けずに計算すると分かりやすいです。

以前家計簿アプリとクラウド会計ソフトを使って家計と事業の収支と資産を同時管理しよう、

といった記事を事務所HPに書きました。

参考記事:

https://tomurazeirishi.com/simultaneously-manage-business-corporation-and-household-money/

もちろん人(会社)それぞれで目指すところは違うでしょうし、それによって「生活(運営)コスト」も異なるはずです。

私の場合は幸運なことに(?)生活コストが低い(良い暮らしをしたいという欲求も物欲もあまりない)

ため、必要な売上も少なく済んでいます。

順番としては

自分(自社)が目指すべき目標(数値以外の経営理念)を明確にする

上記の目標に必要なコストを計算する

必要なコストから必要な売上を逆算する

と進めていけば、

数字のために自分や自社の従業員の生活を犠牲にするといった本末転倒なことを

避けられるのではないでしょうか。

 

まとめ

「目標」売上ではなく「必要」売上を考えるほうが明確で、本質を見失わない

ということを書きました。

この方法によって、私は人と比較することなく、値付けや仕事量などを調整しやすくなりました。

これから事業を始める人、現在進行中で数字管理に悩んでいる人の参考になればと思っています。

 

編集後記

昨日は、決算・申告作業や執筆作業などを行いました。

 

Today’s New

読書『ひとりぼっちこそが最強の生存戦略である』

経験豊富な精神科医さんの言葉は、とても響きました。

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