お正月に実家に行ったときのことです。

父親に初めて自分のHPを見せました。

(「ひとりでやってる税理士のところにほんとに仕事なんてくるのか?」と言われたので)

一応仕事内容を説明してHPを見せたら、料金を見て

「うわっ高っ。こんなにとるの?」

と言われました(デリカシーあまりない人です、はい)。

一瞬ムカっときましたが

「高い」

と思われるのは良いことだな、と後から思い直しました。

※旅館も無人になる?※

人間に頼むことは「贅沢」になる

「AIで仕事がなくなる」

と言われている昨今ですが、正確には

「AIで仕事が安くなる」

だと思っています。

この流れは今に始まったことではなく、

IT(特にインターネット)が普及し始めた頃から言われたことであり

私の仕事である税理士も例外ではありません。

以前だったら仕訳を代行する、「記帳代行」だけで稼げた人もいたかもしれません。

しかし今や会計・税務は特別の人しかできないといったイメージは払拭され、

ネットでググればある程度のことができてしまう時代になりました。

ブラックボックス化されていたものが明るみになったということですね。

このような時代にわざわざ税理士という「人」に頼むのはどういうときかというと、

相談しながらやりたい、

安心したい、

専門家に話を聞いてもらいたい、

といった「感情」が動いたときだと思うのです。

つまり、今後税理士に頼むケースというのは、

仕方ないから頼むというよりは

プラスαの満足が欲しくて頼むケースが多くなるはずです。

マックのスマイルは一番高くて良い

人に頼むことはどんどん贅沢になるでしょう。

以前古いのれんをかけたいかにも昭和的な居酒屋さんを見かけたのですが、

中を除いてみるとなんと各席にタッチパネルが置いてあって、ホールに人がいなくても

頼めるようになっていました。もちろんキャッシュレスOK。

古そうな居酒屋さんですらそうなっているのだから、

今後はホールが無人の飲食店はどんどん増えていくでしょう。

ファーストフードのマクドナルドも

そのうち無人レジになり、中で作る人だけになるかもしれません。

薄々思っていたことではありますが、

人のスマイルは0円で買えてはいけない。むしろ一番高くするべきだと思っています。

「安い」より「高い」ほうが誰も犠牲にならない

誰かが犠牲にならないためには「人に頼むと高い」と思われるほうが良いと思っています。

自分の業界の話ばかりで恐縮ですが、

例えば記帳代行最安値!

といったサービスで実際に記帳しているのが人件費の安い外国にいる人

であるとなんだかな、と感じます。

これがRPAなどテクノロジーを使って作業にかかる時間を短縮し、

その分人の待遇を上げるだったらわかるのですが。

誰かが犠牲になった上での「安い」では意味がありません。

「お客様は神様」といった考えも最近は薄れてきています。

優秀な従業員を疲弊させるようなカスタマーは要らない、といった経営者の方も増えてきているようです。

以前読んだ「売上を、減らそう」の著者も社員を犠牲にしてまで追うべき数字はないと言い切っています。

持続可能な経営と、従業員の幸せの両立は可能ー『売上を、減らそう。』はすべての働く人にお勧め

業績至上主義からの脱却はもちろんですが、

AI、ITでできる作業を人間に安くやってもらうことはやめ、

人間を一番高くし、

AI・ITにできない感情に訴える仕事

に集中すれば誰も犠牲にならないのではないでしょうか。

 

まとめ

「高い」と父親に言われて

「おうそのとおりだ、人間に頼むと高いのだ」

と思ったことを書きました。

 

編集後記

昨日は事務所仕事を。

良い天気だったのでみなとみらいを散歩して写真をいくつか撮りました。

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最近のあたらしいこと

宮崎県都農町から届いた返礼品の冷凍ハンバーグ

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