決算前に慌てて何かを買って税金を少なくすることに意味があるのか
7/22024
カテゴリー:税金
先日、自分の法人の決算申告を済ませました。
いつも、決算前には税金を試算するのですが、そのたびに
「何か買おうかな…」
という思いがちらつきます。
今日は、決算前に慌てて何かを買って税金を少なくすることに意味があるのか、考えてみました。
※儲かったから、車を買う?
結論
結論から言うと、慌てて何かを購入することはあまり意味がないと思っています。
(これは絶対必要!と思うものがある場合を除いて)
何も買わずに決算終わってみて思うことは、「余計なもの買わなくて良かった」という思いです。
そのほうが、現金も残ります。
なぜなら、税金を減らすためにはより多くの支出が必要だから。
例えば法人税が100万円と計算されて、「法人税納めたくない!0にしたい!」と思ったら
100万円の支出では足りません。
税金は利益に税率をかけて計算するためです。
法人税率が30%だった場合、100万円の法人税を0にするには3倍強の330万円程度の支出が必要になってしまいます。
しかも、固定資産を購入した場合には減価償却があるので一気に経費にできないことがほとんどです。
そうなると少額の出費を積み重ねるとか…そういうこと考える時間、ちょっと不毛な気がします。
税金を払って現金を残す
繰り返しますが、本当に必要な経費であれば決算前にかかわらず使うべきと思います。
それ以外は、「税金を払いたくない」と無理にこじつけて出費することは避けたほうが良いでしょう。
実際、税金をきちんと払うと
「あれ、意外と現金手元に残ってるじゃん」
と思います。当然ですが利益以上の税金はとられません。
魔が差したときは、「税金を払ったほうが、無理な支出を増やすよりもお金が残る」ことを心に留めていただければ良いでしょう。
普段から、必要なことにお金を使おう
決算前に魔が差さないためには、
普段から、必要なことにお金を使うことです。
これは、法人を始めたときに感じたことです。
個人事業の場合、「源泉徴収」という便利な制度があって、税金を都度前払いできている状態になります(業種にもよりますが)。だから、確定申告時にはほぼ税金が発生しない(又は還付)になるので納税している感覚が薄れます。
これに対して、法人は完全後払いなんですよね(中間納税という前払い制度もありますが、年に数回なので)。
ですので、決算前に「Oh…税金こんなに払うのか」という「痛税感」を持ちやすいのかなと。
これを防ぐには、普段から「守り」だけでなく「攻め」、つまり「お金を必要なことに使っていく」姿勢が大事です。
こういったマインドの土台になるのは、地味ですが日々の経理です。
リアルタイムで数字がわかっていれば、「どれだけ使えるか」がおおよそ分かるはずです。少なくとも明らかな使いすぎ、使いなさすぎは避けられるでしょう。
(自分への反省も含めですが)
決算前に魔が刺さないように、必要なときに必要なことにお金を使う訓練をしておきましょう。
編集後記
夏野菜が美味しい季節になってきました。
この時期、揚げナスの煮浸しがお気に入りです。庭で育った大葉を加えて^^
最近のあたらしいこと
茅乃舎の野菜だし