奥がとても深かったファシリテーション講座。
12/202024
読書コミュニティ・flier book laboの4ヶ月間の講座「対話の中で学びを生み出すファシリテーション講座」を受けました。
とても奥が深かったので、その学びを共有します。
※他者とどうやって学びを深める?
対話の重要性
この講座に参加した理由は、今後「対話」の重要性が増すと思ったからです。
コロナでリモートワークが普及して、対面せず仕事ができるようになりました。だからといって、対面仕事の重要性がなくなったわけではなくて、むしろ私は価値が高まっている気がします。
というのも、対話はテキストコミュニケーションなどの非同期と違って双方向性があり、感知しなければならない情報量も多く、人間としての五感をフル活用して臨まないといけないことだから。その場の温め方によっては思いも寄らない発見ができる。これは、今流行りの生成AIにはできないことです。だからこそ、伸ばしていったほうがいいなと思ったんですね。
ファシリテーションというと、大きなイベントでの司会が思いつきやすいですが、実は応用範囲は広くて
- 会議の進行
- お客様との打ち合わせ
- 社内での1on1
- ちょっとした勉強会、ワークショップの進行
- 家族や友人との会話
などでも使えるスキルです。
今年から始めたコミュニティ内でも勉強会やワークショップをすることが増えたのも参加した理由のひとつです。
問いそのものに注目する
人が集まって話すとき、そこには「目的」が生じます。(家族や友人とのちょっとした雑談は除く)
例えば読書会であるならば、
「◯◯(本)から得られる知見を共有し、学びを深める」
といったことが目的になるでしょう。
このとき、やってしまいがちなのは、
「面白かった!」
「考えさせられた!」
と感想や共感だけで終わってしまうケースです。
それはそれで大事なのですが、
「学びを深める」という観点からはもう少し踏み込みたい。
そこで、参加者の「問い」そのものに注目する
やり方を知りました。
例えば、先日コミュニティ内で「自分とか、ないから。」という仏教の入門本を取り上げましたが、
「忙しいビジネスパーソンにも仏教の考えは必要だと思います!」
といった「意見」を集めるのではなくて、
「忙しいビジネスパーソンに、仏教の考え方が必要なのはなぜか?」
といった「問い」(疑問)の形にした上で、皆さんの意見を聞いていくようにしたほうが議論が活性化します。
そうすると、
「必要以上に目的に縛られて自分や周りを見失うことを防ぐため?」
「自分にこだわりすぎないことで、「お互い様」精神を身につけるため?」
といった意見が色々出てくるはず。
この、「問いと意見をわけて、まず問いそのものに注目する」考え方は、私にとって新しい発見でした。
最後に何らかの学びを抽出するのもファシリテーターの役割
問いを設定する、そして皆さんで議論を広げて、深めていく。
これだけではなく、最後に「何らかの学びを抽出する」役割がファシリテーターにあることも知りました。
学びの抽出とは、
設定した問いと、その問いに対する参加者の意見を何らかの基準でまとめて、
「皆さんの意見をまとめるとこういうことですね。今日は、◯◯という発見がありましたね。もう少し議論を深めると◯◯にも応用できそうですよね…」
といった「学びのまとめ」を言語化することです。
これができるかできないかで、
その場に参加した人の満足度が全然違います。
なんとなく集まって、ダラダラ話して終わってしまった…を防ぐためにも、この「学びのまとめ」は非常に有効です。
でもこれは言うは易し、何度か練習したけどむちゃくちゃ難しいですね…。
そもそも時間に制限がある中で、
多様な意見を皆さんから聞いて議論を深め、
そのうえで共通の学びを抽出するのって
相当なスキルです。
でも、これができるとファシリテーター冥利に尽きると思います。
もちろん、1対1のコミュニケーションでも、インタビューや取材でも同じ事が言えて、
「目の前の人(たち)と何か新しい発見を創造する時間」
のためのスキル、と考えたらすごく価値は高いと思いました。
コーチングやカウンセリングともちょっと違ったファシリテーションのスキル、すごく価値があると思っています。気になる方は是非ファシリ、やってみてください。
編集後記
年末が近づき、鎌倉はいつもより人が少なくなってきました。
参道もすっきりです^^
最近のあたらしいこと
ChatGPTのビデオ機能
初めて使ってみました。
紙の洋書を映して「要約して」というと、英語でそのまま読み上げる他、日本語訳もしてくれます。すごい時代ですね。