目に見えない価値が評価されるー「お金2.0」後の世界はどうなるか

目に見えない価値が評価されるー「お金2.0」後の世界はどうなるか

佐藤航陽さん著の「お金2.0 新しい経済のルールと生き方」を読みました。

私が頭の中でモヤモヤ考えていたことがすべて整理されていて、驚きとともに感銘を受けました。

息子にも読ませたいくらい、お金と経済、生き方に関しての必読書だと思います。

パラダイムシフトが本格的に起きている

私が子供のときは、「お金は大事にするもの、使わないで貯金するもの」という考え方が主流でした。

まるでお金そのものを増やすことが目的であるかのように。

だから、「我慢してでもいい会社に入って、お金を稼ぐために嫌な勉強・仕事をする」という理屈が通っていたのでしょう。

確かに資本主義社会、お金がないと何もできないという考えにはなんとなく説得力はありました。

ところが、現在。お金の相対的な価値が下がっているのは目にみえて分かります。

ものやサービスが溢れた現在、人の欲求は「承認欲求」「自己実現」などより人間的な部分に落ち着こうとしてきています。

そもそも、お金は自分らしく生きるための手段であるはずが、それ自体が目的になってしまった現在がおかしい。そう気づき始めている人が増えたのではないでしょうか。

自分が生きる経済圏は選択できる

この本のキーワードである「分散化」はビットコインを代表とする仮想通貨の思想にも現れています。

仮想通貨は、法定通貨を管理する国家のような中央集権的な管理者がいない分散型システムであることはよく知られています。

この仕組みと土台は同じで、お金ではなく「評価」「信頼」など「価値」を媒介とする独自の経済圏(この本では「トークンエコノミー」と書かれています)が紹介されています。

国家がやってきたことの縮小版を、企業や個人が行っていくようなイメージです。

国家が管理する都道府県、市区町村などの区分けではなく、個人や企業が価値を媒介としてあちこちに経済圏が作られるといった感じでしょうか。

経済圏を作った個人・企業は評価・信頼されるネットワークを創る義務があり、維持し続ける必要があります。

著者は次のように述べています。

複数の経済圏が並行して存在すれば、既存のメインストリームの経済から外れてしまった人に対しても膨大な選択肢を与えることになり、
選択肢があることによって多くの人がリスクを取って積極的に活動ができるようになる。

重要なのは、画一的な価値観の経済圏だけでなく、自分で生きる経済圏を選択できることだと思っています。

もちろん、大企業や国家は今後も存続するでしょうし、そこに属していたいひとは属していればいい。

大企業や国家から一度転がり落ちた人はそこで終わり、ではなく生きる経済圏を選べるようになる。

加えて、みずからが経済圏を作り上げることもできる。

そういった意味での「分散化」によって停滞した日本のような先進国が変わっていく、という考えに納得しました。

目に見えない価値をどう評価していくか

お金は単なる手段の1つとして相対的な価値は下がっていく。

そんな中で気になったのが企業の財務諸表の「目に見えない価値」をどう評価していくかという項です。

職業上、普段色んな会社の財務諸表に接しているからかもしれません。

財務諸表を作成する上での会計ルールは、今のような「目に見えない価値」が評価される時代の前に作られたものです。

そこでメインとなるものはお金となるもの、不動産などの実体資産です。

しかし、AppleやFacebook、Googleなどの人々にとって評価の高い会社の本当の資産を考えた時、それは実体資産ではなく「従業員の幸福度」「顧客データ」など目に見えない価値だと著者は指摘しています。

「利用価値がある」「金銭的な価値がある」といった基準で作られた会計ルールでは現在活躍する企業を適正に評価できない問題があります。

個人を上場させて売買させる「VALU」もフォロワー数などの「評価」「信用」(実態と合ってない場合も多いと思いますが)を基準としています。

お金はますます価値を媒介させるためのただの道具、選択肢の1つとなっていくでしょう。

まとめ

最近、儲けすぎてしまった人がどこにお金を使っていくか、

といったことに悩んでいられる様子を見ていて。

贅沢な悩み、と思われる人が多いかもしれませんが現代の本質を表している気がしました。

周りからの評価・信用があってしたいことをしているけれどもお金は最低限しか持っていない人。

お金は余るほど持っているけれどやりたいことがなく周りに人が集まってこない人。

どちらが幸せでしょうか。考えさせられます。

編集後記

本日は、午前中自宅にて問い合わせ対応など。

午後は対面相談1件、

夕方は今年春以降に出す書籍について編集者の方と打ち合わせでした。

編集者の方は辛抱強く私の原稿を吟味してくださり、いつも感謝です。

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今年初めて道で転んだ (夕方、雪の中家に帰るときにやらかしました。手をついただけで済みました)


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