人手不足は本当か?「人が集まらない」本当の理由を考える
6/132019
カテゴリー:ソロビジネスハック
「人手不足」という言葉をよく聞きます。
特に、我々税理士業界ではどこもかしこも
「人が足りない」
ということで、採用や人材育成に関するDMが最近うちにも
よくきます。
(私に送っても意味ないのに・・と思いつつ)
私は「採用難」「人手不足」という言葉はなんとなく違和感があって、
「本当に、『人がいない』のだろうか」と考えることがあります。
私のクライアントには、特に大きな広告費などかけなくても
人がどんどん集まってくる会社もあるからです。
そんなときに、入ってきたこちらのツイート。
【ブログ?更新】
パートさん・アルバイトさんを募集してみます!
・1名
・時給1,500円
・週10時間程度
・完全在宅
の予定です。最近ひいひい言っているので、お助けいただけますと嬉しいです!ブログで来るのか!
https://t.co/fhbZQ9Oxwg— 谷口孔陛(たにぐちこーへい) (@khtax16) 2019年6月11日
税理士仲間の谷口孔陛さんがブログ・Twitterでパートさんの募集をかけたところ。
なんと、1日で30人集まって、早々に締め切ったようで。
これを見て、「時代は、ここまできている」
としみじみ思いました。
谷口さんは、私と同じくひとりで活動されている税理士さんです。
ひとりでミニマムに(谷口さんは色々影響力が高いですが)活動している人のひとこえで1日に30人もの人が殺到する。
そこそこの規模の税理士事務所が1ヶ月かけて、人材広告費をたくさんかけても
集まらない状況で。
これはどういった違いなんだろうと考えてみました。
待遇がめちゃ良い
谷口さんが提示した条件は、
在宅勤務で、時給1,500円
です。
これ、子育て真っ盛りの10年前くらいの私だったら絶対に即応募しています。
何よりも、世の中は外に出たくても出られない人がいるということを
もっと多くの経営者の方は知ったほうが良いと思います。
10年前、私も在宅の仕事を探しましたが
ハローワークでも、派遣でもそんなところは皆無でした。
技術的には可能だったと思うのですが。
そして時給は破格の1,500円。
私が探していた頃は時給800円くらいから、高くても(派遣社員などで)1,600円くらいでした。(物価は多少変わってますが)
交通費は出ないところが多かったので、在宅で時給1,500円というのは本当に高待遇です。
うう、10年前に谷口さんみたいな税理士さんがいたらよかったのに。
やはり、情報量の差
待遇の良さは一つの条件ですが、
それだけではこんなに人が集まる理由にはなりません。
1日で30人もの応募が集まるところと、数ヶ月たっても集まらないところの違いは、
やはり
「情報量の差」
だと思います。
先日届いた採用セミナーのキャッチコピーは
「スタッフを活用しよう!」
といったものでした。
細かいのですが「活用」っていう言葉がちょっと気になります。
指示するのは確かに上の人間かもしれませんが、
私は雇う側・雇われる側に上下はないと思っています。
そういったちょっとした「上から」目線はやはり態度にもにじみ出てしまうんじゃないかと。
他の税理士事務所のHPでの求人案内なども見てみましたが、
「働きやすい会社!」
「モチベーションがアップします!」
といった形で書いているのですが、
それこそ「書いている」だけで、
普段経営者の方は発信していないので
いったいどんな仕事をするのか、
どんな人と仕事をするのか
などが全然見えてきません。
一方で谷口さんは普段から
自分のしている仕事のことや、想い
を発信しています。
これって応募する方としては全然違うんじゃないかと思います。
何よりも
「自分を雇う人が、どんな考えをしていて、自分と合うか」
が事前にわかることってすごく大きいです。
(通常、一緒にはたらく人が自分と合うかはほとんど「賭け」のような状況ではないでしょうか)
やはり、「人が集まるところ」と「集まらないところ」
の差は、
圧倒的な「情報量の差」
なんだ、と確信しました。
雇われる側も、雇う側も「知ってもらう」ことが必要な時代
今回のことは、
雇われる側も雇う側も「知ってもらう」ことは
今後必須になるとの教訓を得ました。
雇う側からしても、応募してきた人がブログなどで発信してれば
すごく参考になるはずですし。
(履歴書・経歴書だけだとよくわからないですよね)
現在「人材難」といわれていることの根っこは、
「人が足りない」のではなくて、
「応募してもらうための十分な情報を発信していない(もしくは発信できるような魅力的な情報がない)⇒故に人が集まらない」
なのかな、
と感じた一件でした。
まとめ
同業者の求人騒動を見て、情報発信の大切さを
あらためて感じました。
私自身は、今後も特に人を雇う予定はありませんが(そんな規模でもなく、自分に精一杯ということも)、
フリーランス同士がつながって何かのことを成し遂げるプロジェクトのような
形の働き方は個人的に興味があります。(それもまた違った難しさがあるのでしょうけども・・)
編集後記
昨日は、メール相談を中心に。
ここ最近、単発の相談が増えてきています。
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