こんなにカッコいい75歳、見たことない -『ぜんぶ、すてれば』
6/192020
カテゴリー:本
ふとKindleで見かけて買ってしまった本です。
『捨てる』という言葉に弱いので、購入してみたところすごくパワーをもらいました。
著者は伊勢丹、鈴屋などを経て寺田倉庫の代表として活躍された中野 善壽さんです。
75歳という年齢とは思えないスマートな思考の方と感じました(見た目もスマート)。
「何も、必要ありません。ぜんぶ、捨てればいいんですよ。」
から始まる本書ですが、
著者が実践してきた潔い行動が今の時代にとてもマッチしていて、
変な説教臭さもなく、
ストレートな文章が心地よく、それでいて身が引き締まる思いで一気に読んでしまいました。
ご年齢を考えると、正直古い思考をお持ちであろう、と
斜めに構えていたのですが全然そんなことなく。
むしろあらゆることにまだまだ自分はしがみついているな、ということを気づかせてくれました。
気に入った箇所を抜粋しました。
すべての言葉がカッコいい
自分に嘘をつくのは嫌いだから、正直にぼーっとした
私も大学卒業後、就職活動をする周りをよそに、「働く意味がわからない」ということで正直にぼーっとしました。
でもそれが良いことだったと思っています。自分で納得できないことに対して周りにただ合わせて生きていくだけでは自分の足で人生を歩むことができないから。
会社は自然界に最初からあったものではなく、人間によって作られたシステムなのだから、人間が会社に使われるようでは、逆転現象もいいところ。
会社に限らず、人間が作ったルールに人間が縛られる現象、多いと思います。
目標は、いらない。頑張り過ぎたら、やめていい。
目標設定、いつも達成できなかったので、この言葉は救われます(^_^;)
目標がすべて無駄とは言わないですが、
絶対的なものではなく相対的なものとして常に調整していくのが良いのではと思っています。
3年後、5年後にどうしていたいかなんて考えたこともない。大事なのは今日楽しく働けるか。
未来のことを今よりも優先させるのは人間だけのようですね。
今の積み重ねが未来を作るのだから、今に集中したいです。
ものを所有することは安定を生まない。むしろ不安が増えるだけ。
これは本当にそう思います。
何かを所有すると「これだけお金かけたんだから」「これだけ大切にしたんだから」「なくなったらどうしよう」
と執着と不安が生まれる。
お金をなにかを達成するためのツールではなくそれ自体が目的となっている場合もそうかなと。
僕は思い出も捨てる。
私も常々思い出は最小限で良いと思っていて。
(だから写真にもそこまで思い入れはない)
理由はものへの執着と一緒で、過去に執着しすぎると前へ進めないから。
人間は慣れるとバカになる。
常に自分に「負荷」をかけないと確かに脳が衰える気がします。特におとなになってから。
誰かに差し出された必需品でなく、自分の心が価値があると感じられたものにお金を使いたい。
以前読んだ作家の森博嗣さんも、(どんなに少なくとも)収入の2割くらいは好きなことに使えとおっしゃっていました。
収入の○割は貯金しろ、という先生や、親や、お金の専門家がいう言葉とは真逆ですね。
これは、周りが「必要」だと言っていることを疑う力も必要ですし(本当にその生活水準必要?とか)、
自分が本当に欲しい物を見極める力も必要となります。
こういうことを小さい頃から教えてくれる人が周りにいると良いですね。
どうせ新しいことを始めるなら、今いる場所でやるよりも、新しい場所で始めたい。
「場所」を変えることは私も効果的だと思っています。
一つのところにとどまらず、いろんなところへ行きたい。
いつでも0から出発できる。
75年生きてきて数々の修羅場を乗り越えてきた人からのこの言葉は
説得力があります。
いつでもスタート地点にたてるのであれば、何度でも挑戦したいです。
まとめ
中野 善壽さんの自伝や生き方を書いた『ぜんぶ、すてれば』を紹介しました。
この大変な時代を生き抜くためのヒントが必ず1つは見つかると思っています。
編集後記
昨日は、ペーパーレスその他業務に関する個別相談がありました。
役に立てたようで良かったです。
最近のあたらしいこと
GビズID申請
法人の印鑑証明書を久しぶりに電子申請で取り寄せてみた