現在の30代半ばから40代半ばの人たちは、就職氷河期世代で、

「人生再設計第一世代」として政府に位置づけられ話題になりました。

私は初めてこの言葉を聞いたとき、ネガティブな気持ちというよりは、

驚きがありました。

何よりも

人生は誰かに設計されるものなんだ」

「私達の世代は政府から見れば「なんとかしなければならない世代」なんだ」

と。

思い返せば私も、

  • 大学卒業後零細税理士事務所へ就職(親から「普通の会社」へ入ってくれと言われた)
  • 就職後1年もたたずに結婚、妊娠、退職
  • 子どもが半年のときに派遣社員で復帰。その後も職は安定せず次々に転職を繰り返す
  • 独立後はすぐに風に飛んでいってしまいそうなひとりビジネス

ということで王道の?人生から外れており

政府から見たら「なんとかしなければならない」人なのかもしれません。

ただ私は人生は誰かに再設計されなくても良いと思っています。

その理由を書きます。

※高円寺でリサイクルショップを営む松本哉さんの本。いかにお金を使わないで生きていくかをユーモアを交えて解説しています※

 

目指すところは皆同じでなくても良い

「就職氷河期世代の人生再設計に向けて」という資料には、こう書かれています。

こうした世代の人々が必要なスキルを得てキャリアアップし、より安定に就労でき、正規化する仕組みを構築することは、いくつになっても充実した働き方ができる社会をつくる上で重要な一歩となる。

「スキル」「キャリアアップ」「就労」「正規化」

という言葉から、この文章は

「どこかの会社に入って、そこの会社に役立つ人材になる」

ということを前提にしていますね。

そしてそのための手段としてハローワークでの就業訓練などを挙げています・・・。

随分と働き方や、目指すところが限定されているなあと感じました。

フリーランスはあまり眼中になさそうです。

政府の中では、非正規、未婚、フリーランス=負け

といった図式があるのかもしれません。

しかし、目指すところは人それぞれで、皆同じでなくでも良いのではないでしょうか。

 

「お金がないと何もできない」という価値観が刷り込まれている可能性

そもそも、

働く側である私たちが、「お金がないとなにもできない」と刷り込まされすぎている気がします。

大学に行くのは当たり前、家族を持つのは当たり前、子どもを持つのは当たり前、家・車を持つのは当たり前、保険に入るのは当たり前・・

これだけがんじがらめだったら、もうどこかに正社員として勤めて、

社会に放り出されないようにするしかあまり道はないですよね。

だからこそ「人生再設計」なのでしょう。

でも、「お金がないと・・」の価値観は疑ってみて良いと思います。

本当に自分がやりたいことはお金がないとできないことなのか。

テレビから延々と流れてくる消費を煽るコマーシャル、一世代古い人達からの余計な助言などに踊らされていないか

冷静に考えたほうが良いと思います。

 

人生は誰かに設計「される」ものじゃない

人生はだれかに設計「される」ものじゃないと思っています。

「よし、政府がなんとかしてくれるぞ!」

と思って待っていたら人生終わってしまいますし・・・。

人生は自分で設計するものだと思っています。

 

ほしいのはセーフティネットだけ(フリーランス含め)

どこかの会社に就労する等の働き方にかかわらず、本当に政府にしてもらいたいことは

いざというときのセーフティネットだけです。

特にフリーランスは

不利な制度ばかり出揃っています。(年金、社会保険制度等)

誰もが安心して働ける世の中を目指すのであれば、

働き方にかかわらずセーフティネットをしっかり

するべきだと思っています。

 

正直、政府に人生を再設計されたいとは思えないですし、

「人生再設計第一世代」とか、なんだか惨めになってしまいます・・・

これから必要なのは、稼ぐ力ではなく生き抜く力だと思います。

知恵をつけて、周りの言葉に翻弄されずに生きていきませんか。

 

まとめ

「人生再設計第一世代」のど真ん中にいる身として、思ったことを書きました。

現場に関わっていないお上の人が議論するとこういうものになるんだなあって

興味深いものがありました。

あらためて、自分で人生を設計していこうと思いました。

 

編集後記

先週の金曜日は、調べ物をしに大崎の税理士会館へ。

超絶難しい質問があったりなど、

ここぞというときに利用します。

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