経費になる・ならないは税理士で決められない

「これは経費で落ちません」

というドラマがやっていますね。

(初めて見たけど結構面白かったです!)

「経費で落ちるか・落ちないか」。

会社内でも、フリーランスでも永遠のテーマと言えるものです。

先日、単発で申告を請け負ったお客様から

「経費にならないものは先生の一存で抜いちゃってください」

と言われたのですが・・はて困りました。

領収書を見て経費になるか・ならないかは税理士の一存では決められません。

例えば、ドーナツやさんで買ったドーナツ代の領収書を見ても、

私はそれが

「仕事をするのにどうしても甘いものが必要だった」

のか、

「家族のお土産に買って行った」

のかがわかりません。(前者でも経費にはならないと思いますが)

※これは経費でおちません!と言ってみたい※

これだったら経費に落ちる!は抵抗が

ネットや書籍などで、

「ディズニーランド代を経費に落とす方法」

みたいなことが書いてあると正直なんだかなあと思ってしまいます。

経費は、売上を上げるためにかかったもののことです。

「じゃあ税務署に理由を説明できれば良いんですね!」

というのもなんだか違う気がします。

単に税金を減らすために、こじつけをすることによる害もあると思っています。

自分が腹落ちしていない数値を活かせる?

その一つが、できあがった数値に何の意味もないことです。

仮に家族へのドーナツ代も入った決算書が出来上がったとしましょう。

税金減って嬉しいかもしれません。

ただ、そういった自分が腹落ちしていない(理解していない)数値を今後活かせるのでしょうか?

プライベートの支出が混じってしまっている決算書は、

その事業による「蓄え」「稼ぐ力」が全く見れなくなってしまいます。

コスト改善をしようにも、家計で無駄があるのか、事業で無駄があるのか、わからなくなってしまいます。

ただ税金を減らすための決算書、好きですか?

私は自分の数値を見るのが好きです。

毎月1日に、前月の結果をExcelにまとめ、グラフ化し、今後の戦略を練っています。

それは自分で経費の基準を明確にしているからです。

ドーナツ代はもちろん経費にしませんし、税理士として少し厳し目に経費の基準は設定しています。

別に「偉いだろーえっへん」とかそういうわけではなくて、

後ろめたさを感じたくないし、そのほうが自分の数値を好きになれるからです。

もちろん私も税金はなるべく払いたくありません。

税金を減らしたいのであれば、数少ない有効手段(ITに投資する、セミナーに参加する、小規模企業共済、iDeCoに入るなど)を使います。

純粋に、自分が腹落ちした数値を見たいから、雑音となる数値は入れません。

この

「自分が出した数値を好きになれるかどうか」

って結構大事なんじゃないかと思っています。

どうしても税金を減らすほうばかりに目がいってしまうのは、

「自分の(会社の)数字を好きになる」

メリットが見落とされているからではないでしょうか。

自分が作った数値は世界に一つだけですし、汚さないようにしたいものです。

 

まとめ

経費になる・ならないは税理士の一存では決められないということと、

自分が出した数値を好きになることの大事さ

について思うところ書いてみました。

 

編集後記

金曜日から名古屋入りをして、土曜日セミナー、夕方横浜へ帰りました。

暑い中ご参加いただいた6名の方、ありがとうございました。

和やかな雰囲気で進められました。

名古屋は道が広くて、ビルも綺麗で、美味しいものばかりで、満喫できました。

最近のあたらしいこと

備長ひつまぶし

味噌カツ 矢場とん

ダイワロイネットホテル名古屋駅前

オルバーズビルディング

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