最先端の分散型自律組織(DAO)「Nouns」の斬新さ。日本にDAOはできるか。

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  1. 2022/5/30 税理士のための暗号資産の税務入門セミナー

少し前から、DAO(Decentralized Autonomous Organizationの略。分散型自律組織)

という言葉がブロックチェーン業界を中心に使われています。

その最先端をいくのが、「Nouns」という

NFT(Non-Fungible Tokenの略。非代替性トークン)コレクションです。

10人の方が創立したコミュニティです。

出典:https://nouns.wtf/

 

調べてみて、「これはすごい」と思ったのと、

こういう組織は日本でもできるのか、

と考えてみました。

 

*この分野については専門家ではないので誤った記述があるかもしれないこと、ご了承いただければ幸いです。

DAOとは

まず、DAOとは何かを整理すると

  • 中央管理者がいない
  • 透明性が高い
  • 誰でも参加できる

という特徴を持った組織です。

 

普通の株式会社であれば経営者が一番上のピラミッド構造ですが、

DAOはそのような管理者がいません。

「自律分散」という文字通り、参加している人すべてが

経営の意思決定に参加するような形です。

 

例えばビットコイン、イーサリアムは

中央に管理者がおらず、マイニングという

作業を通して不特定多数の者で運営されている状態なので、

広義で言うところのDAOにあたるでしょう。

 

それではDAOはどのように意思決定がされるのかというと、

「ガバナンストークン」という投票権がついた暗号資産

を保有している人全員によってされることが通常です。

最近では暗号資産ではなく、NFTをガバナンストークン代わりに

利用するDAOもあります。今回紹介するNounsもそのひとつです。

 

DAOの最先端をいくNouns

Nounsとは、簡単にいうと

32×32ピクセルのドット絵のキャラクターをNFT化した

コレクションを運営するコミュニティです。

 

ただこれだけだと単なる

NFTコレクターが購入してメンバー同士楽しむだけのもの?と思われるかもしれませんが

以下の特徴が新しいです。

(恐らくこういった技術の面白さを根拠に高値で取引されているのではと推測します。)

 

NounsのNFTは、取引所を経由しないオンチェーンで作られる

NFTは「唯一無二のデジタル資産」とも言われますが、

実際のところは特定のプラットフォームが運営するサーバーに保管されているだけ

の場合も多く、消失の可能性があります。

 

しかしNounsのNFTは「オンチェーン」というブロックチェーンに

刻まれる仕組みがとられているので消失の可能性はほぼ0、

本当の意味で「唯一無二のデジタル資産」と言えるでしょう。

また、特定のプラットフォームに依存せず、著作権freeeです。

(例えば、Aゲームで利用したNFTをBゲームでも利用できる、といったイメージ)

 

NFTを購入することによって投票権が与えられる

1つのNoun(NFTのこと)=1つの投票権とされているため、

コミュニティ参加者は、単にファッションとしてだけではなく、

Noun(NFT)を購入することによってそのコミュニティ運営に関わることができます。

また、1つ1つのNounは等しく希少であり、自動的に

生成されるため株式のように希薄化することがありません。

 

収益は自動的にNouns DAOのウォレットに自動送付され、Noun所有者全員に管理される

ここがすごいなと思った点です。

Nounsでは、毎日一体のNoun(NFT)がオークション形式で販売され

(ランダムに自動生成されます)、

一番高値をつけた人がNoun(NFT)を購入できます。

その金額、平均して1000万〜2000万とか・・・・。

 

 

価格はさておき、その購入代金はどうなるのか。

通常の株式会社であれば会社名義の銀行へ入金されるでしょう。

しかし、Nouns DAOの場合には

そもそも会社ではないので会社名義といった考えすらなく、

購入代金は自動的にNoun所有者全員が管理するウォレットに送金されます。

 

ウォレットに溜まっていくETH(イーサリアム)は、

投票によって使い道がNoun所有者全員で決められます。

その金額、2022年4月現在既に22,671ETH(=約80億円)だとか・・すごい金額ですね。

何に使っていくのでしょうか。

 

もう一点斬新なのは、

ウォレットは完全にスマートコントラクトで動き、

Nounsを創立した人たち(Noundersと呼ばれています)ですら、

勝手に動かすことはできないということです。

これまでの株式会社のあり方を根底から覆しています。

 

創立者(Nounders)の投票権は10%以下に抑えられている

これも斬新だと思ったのが、

敢えて創立者(Nounders)の投票権が10%以下に抑えられている点です。

Noundersは、金銭として報酬を受け取る代わりに、

最初の5年間は供給量の10%のNounsを報酬として受け取る仕組みがとられています。

 

これって、株式を受け取るストックオプションのようですね。

とはいえ敢えて投票権を10%に抑えることで

「自律分散型」を体現させようとしているあたりが

スマートだなあ、と思った次第です。

 

日本でNounsのようなDAOは作れるのか

以上最先端をいくDAO・Nounsを紹介しましたが

日本でこのような組織を作れるのでしょうか。

 

残念ながら、すぐには難しいでしょう。なぜなら日本は規制が厳しいからです。

まずNFTを販売するだけで(特にガチャ形式)賭博法に触れる可能性があります。

 

もう一点大きな論点としてDAOへの税制です。

Nounsのように「NFT所有者の共通のウォレット」に売上金が溜まっていき、

しかもそれはすべてコントラクトによって運営され、創立者でさえ

勝手に動かせないということになると「DAOに課税」は難しいのではないでしょうか。

 

そもそも、DAOは法人でもありませんし銀行口座を持たなくても運営できてしまいます。

現在、「銀行口座を持たずに会社を運営」することが日本では想定されていません。

この想定から変えていかないと日本でDAOを運営するのはまだ難しいでしょう。

 

とはいえ

以前自民党から発表された「NFTホワイトペーパー」では、

「DAO特区」を作るといった話がありましたので期待したいところです。

参考:

自民党「NFTホワイトペーパー Web3.0時代を見据えたわが国のNFT戦略」におけるNFT関連の税制提案について | フリービズ・スタイル/戸村涼子税理士事務所

 

まとめ

最先端の分散型自律組織(DAO)の「Nouns」

の斬新さを説明しました。

 

これまで「人」が中心だった統治が、

ブロックチェーンという技術によって

可能となっている点が新しいです。

 

日本ではまだ難しそうですが、

未来の働き方の可能性として、世界中の人と

協業できる働き方がとても面白いと思った次第です。

 

 

編集後記

金曜日は、雨の中近所の商店街を散策。

新しい陶器を買って、料理がとても楽しいです。

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